2025-04-08 コメント投稿する ▼
ガザ復興、日本も支援へ 岩屋外相がエジプトと連携確認
エジプトが主導する530億ドル規模の計画
エジプト政府が策定したガザ復興計画は、インフラの再建、住宅の提供、学校や病院の再整備など、広範な分野をカバーする内容となっている。総額で530億ドル(約8兆円)規模のこの計画は、ハマス支配の排除と、パレスチナ自治政府による統治能力の回復を目指しており、ガザの長期的な安定を見据えた構想だ。
アラブ諸国が一丸となって支持
3月にカイロで開かれたアラブ連盟の首脳会議では、このエジプト案が正式に採択された。特筆すべきは、サウジアラビアやヨルダン、カタールなど立場の異なるアラブ諸国が一枚岩となってこの計画を支持した点であり、地域の安定に向けた強い意志が感じられる。
欧州諸国も支持、日本も歩調を合わせる構え
フランスやドイツ、イタリア、イギリスといった欧州の主要国もこの構想を歓迎。3月には4カ国外相が連名で支持声明を発表し、パレスチナ自治政府の関与を重視する姿勢を示した。岩屋外相の今回の発言は、こうした欧州と足並みをそろえた動きとも受け取れる。
米国とイスラエルは慎重な姿勢
一方、アメリカやイスラエルはこの計画に慎重な姿勢を崩していない。アメリカ政府関係者は、「現実的な実行手段が欠けている」として難色を示し、イスラエルも自国の安全保障に対する懸念から賛同していない。
日本は停戦と人道支援の重要性を強調
岩屋外相は、イスラエル軍による軍事作戦がガザ全域に拡大し、民間人の犠牲が増えていることを「極めて遺憾」と表明。「すべての関係者が再び交渉の場に戻り、停戦合意の継続に真剣に取り組むべきだ」と強調した。
また、エジプトなどの仲介国による外交努力を高く評価し、日本としてもそのような努力を後押しする意向を明らかにした。
地域の平和と安定に向け、今後も連携
両外相は最後に、「人道状況の改善と平和的な秩序の回復に向けて引き続き連携していく」との方針を確認。日本とエジプトがガザ情勢の安定に向けて協力関係を深めていく姿勢が鮮明になった。
- 岩屋外相はエジプトのガザ復興計画を評価し、日本も協力姿勢を示した
- 計画は総額530億ドルで、インフラ再建や統治機構の再構築を含む
- アラブ連盟が3月に計画を正式採択
- 欧州主要国が支持表明、日本も国際的な歩調に参加
- 米国とイスラエルは慎重な姿勢を崩さず
- 岩屋氏は停戦の重要性と外交努力への支持を表明
- 両国は今後も平和と安定のため連携する方針