二上山の盛り土に住民と議員が警鐘 環境省は廃棄物判断を奈良県に委ねる構え

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二上山の盛り土に住民と議員が警鐘 環境省は廃棄物判断を奈良県に委ねる構え

歴史ある二上山に「盛り土」急増 地元住民と国会議員が環境リスクを指摘


奈良県の名峰・二上山で、大量の盛り土が確認され、周辺の住民から不安の声が相次いでいる。この場所は、古くは『万葉集』にも詠まれた歴史的な景観を持ち、地域にとって重要な文化的・自然的資産でもある。

盛り土の正体は、産業廃棄物中間処理業者が汚泥を処理し「造粒固化」したもの。通常であれば再利用可能な素材とされるが、現地では使用されるどころか、その量が日を追うごとに増えているという。

盛り土は拡大を続け、搬出の形跡なし


この問題を国会で取り上げたのは日本共産党の山下芳生参院議員。彼は5月29日の参議院環境委員会で「搬出された形跡はなく、むしろ盛り土が大きくなっている」という住民の証言を紹介し、環境リスクに懸念を表明した。

地域住民によると、土砂崩れの危険性や有害物質の地下水・河川への流出が懸念されており、「日常生活に支障が出るレベルで、もはや放置できる問題ではない」との訴えもある。

環境省は「注視」 判断は奈良県に委ねる構え


この訴えに対し、環境省の担当者は「奈良県に対し、住民から排水の水質調査の要請が提出されたと聞いている。県が適切に対応するよう我々も注視していく」と回答。

さらに山下議員は「現場の固化物が実際には売買されておらず、環境省の指針に照らせば“廃棄物”とみなすべきではないか」と疑問を呈した。これに対し環境省側は、「有価物とするか廃棄物とするかの判断は県が適切に行うべき」と述べ、国として明確な対応を避けた。

「産廃のカムフラージュでは」疑念強まる


山下氏は、「あたかも再利用のための資材であるかのように見せかけて、実際には産業廃棄物の最終処分場と化しているのではないか」と強く批判。環境行政の責任として、実態調査と厳格な対応を求めた。

過去にも二上山では乱開発や違法盛り土が問題となっており、行政側が土地の買い取りや都市公園化を検討した経緯がある。今回の事例もその延長線上にある可能性が高く、奈良県の対応が再び注目を集めている。

ネットで広がる怒りと不安の声


SNSでもこの問題への関心は高まり、多くのユーザーが意見を発信している。

「自然と文化の宝を台無しにするなんて信じられない」
「いつ崩れて事故が起きるか分からないのに、放置ってどういうこと?」
「“有価物”って言葉でごまかしてるだけじゃないのか」
「国も自治体も腰が重すぎる。ちゃんと動いてほしい」
「地元の声を無視して開発を進めるのはもう限界だよ」


二上山の「盛り土」問題は、単なる地域の環境問題にとどまらず、日本全体の環境行政のあり方や、文化財保護の姿勢が問われる事案となっている。今後、奈良県や環境省がどのように動くのか、その一挙手一投足に注目が集まっている。

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2025-06-05 10:40:36(S.ジジェク)

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