2025-04-17 コメント投稿する ▼
熊出没増加の原因は林業衰退?日本共産党・山下芳生議員が鳥獣保護法改正で農業・林業再生を提言
熊出没対策で議論 山下芳生議員が農業・林業再生を提唱
日本共産党の山下芳生議員は、4月17日に行われた参議院環境委員会で、熊の出没対策に関して農業や林業の再生こそが鍵だと強調した。これは、鳥獣保護管理法改正案に関連する議論の中での発言だ。
市街地への熊出没増加 改正法で緊急捕獲を可能に
近年、北海道や東北地方を中心に熊が市街地に出没するケースが増えている。これに対応するため、改正された鳥獣保護管理法は、住民の安全を確保するため、市町村長の判断で市街地でも銃による熊の捕獲を緊急に実施できるようにした。
環境省は、この背景には林業従事者の減少があり、山中での人の活動が減ったことで熊の人への警戒心が薄れていると指摘。また、ヒグマやツキノワグマの生息域が集落周辺まで広がっているという。
林業の衰退が熊出没の一因に 山下議員が追及
山下議員は、「なぜ林業従事者がここまで減少しているのか」と問いかけ、林業者の減少が熊の出没問題を悪化させていると指摘した。これに対し、山本佐知子農林水産政務官は「木材価格の下落で林業の採算性が悪化し、経営意欲が低下した」と説明。
山下議員はさらに、木材の輸入自由化が国内林業の低迷を招き、結果的に山村や農村の疲弊を引き起こしたと主張し、国産材の活用を支援し、林業の再生を図るべきだと訴えた。
熊との共生には農業・林業の再生が必要
山下議員は「農村や山村が疲弊し、熊と人の住み分けが崩れている。根本的な対策は農業や林業を再生することだ」と述べ、熊が人里に出没する原因をしっかり究明し、共生を模索する姿勢が必要だと強調した。
この鳥獣保護管理法改正案は、4月18日に参議院本会議で、日本共産党を含む賛成多数で可決、成立した。