たかく則男氏、再選なるか　世田谷区都議選で防犯と経済政策を訴え

都議選・世田谷区　たかく則男氏、混戦突破なるか

東京都議会議員選挙（6月22日投開票）に向け、定数8の世田谷区選挙区では、現職のたかく則男氏（公明党）が厳しい情勢の中で再選を目指している。自民党候補が優勢を保ち、立憲民主、共産も支持を固める中、残る議席を巡って各党・無所属の新人が入り乱れる混戦状態だ。

たかく氏は、公明党として唯一の現職候補として存在感を示す一方、情勢は楽観を許さない。特に今回は、都民ファーストや国民民主、れいわ新選組、参政党、地域政党などから複数の新人が立候補し、票の分散が見込まれている。こうした中で、同氏は無党派層や他党支持層への浸透を急務とし、地道な対話と実績の訴えを続けている。

住宅街の多い世田谷において、防犯対策の強化は有権者の関心が高い。たかく氏は「住宅向け防犯機器の購入補助」を訴え、地域の安全・安心の向上を掲げる。また、銀行員としてのキャリアを背景に、中小企業への金融支援や経営相談の拡充、さらには賃上げによる経済底上げにも注力する姿勢を見せる。

「暮らしの安心と地域経済の立て直しを同時に進める」と語るたかく氏の言葉には、現場の声をくみ上げてきた確かな実績がある。議会活動では、福祉、防災、教育、どれを取っても着実な前進を遂げてきたとされる。

他候補には、都民ファーストの会や国民民主党の新人が名を連ね、再生の道や無所属、ネット、れいわ新選組など幅広い勢力が争う。どの陣営も組織力とSNS発信に力を入れ、票の掘り起こしに躍起だ。

定数8に対し、有力候補は十数人に及ぶ。中でも、たかく氏のように明確な政策ビジョンと地域密着型の実績を持つ候補が、混戦を抜け出せるかが注目される。都議会での経験をどう評価するか、有権者の判断が問われる選挙となるだろう。