2025-06-02 コメント投稿する ▼
杉並区都議選で注目集まるまつば多美子氏 子ども政策と防災実績で6選目指す
まつば多美子氏、子どもと防災に力注ぐ公明現職 激戦区・杉並で6選目指す
2025年の東京都議会議員選挙で、杉並区(定数6)はかつてない大激戦の様相を呈している。特に注目されているのが、公明党の現職・まつば多美子氏の動向だ。立憲民主、自民の現職2名が当選圏内とみられる中、残る4議席をめぐって、まつば氏を含む7人の有力候補が拮抗しており、票の行方が読めない状況が続いている。
子ども基本条例の制定に尽力
まつば氏は、都議会議員として5期目を務めるベテランで、長年にわたり「子どもファースト」の姿勢を貫いてきた。特に注目されたのが、2021年に制定された「東京都こども基本条例」だ。まつば氏は、すべての子どもが健やかに育つための環境づくりに心を砕き、条例の成立を力強く後押しした。「子どもは社会全体で守る存在」と訴え、保育・教育の現場を見つめてきたまつば氏の姿勢は、教育関係者の間でも評価が高い。
防災対策にも注力、地域の安全確保に尽力
杉並区を流れる善福寺川は、かつて氾濫による被害を繰り返してきた。まつば氏はこうした現実を直視し、都との連携を重ねながら調節池の整備を推進。区民の生命と暮らしを守るため、河川対策を着実に前進させてきた。また、小中学校の体育館へのエアコン整備を提案・実現させるなど、教育環境の向上にも取り組んできた。
現役世代への訴求に課題も
一方で、現役世代、特に子育て世代や働き盛りの層への支持が伸び悩んでいるという指摘もある。SNSや街頭演説などを通じて発信は行っているものの、20~40代の有権者層にまつば氏の政策や理念が十分に届いているかどうかは不透明だ。まつば氏自身、「すべての世代が安心して暮らせる街をつくるには、現役世代の声が欠かせない」と語っており、支持の裾野を広げる必要がある。
“横一線”の選挙戦、当落を分けるのは支持の広がり
杉並区では、立憲民主と自民の現職が当選圏と見られるなか、まつば氏、公明党の支持母体を中心に手堅い票を固めてはいるものの、共産、国民、れいわ、都民ファースト、無所属など、多彩な候補が並び立ち、票が割れている。まつば氏にとって6選を果たすには、公明党支持層にとどまらず、無党派層や若年層への浸透が鍵となる。
政策と実績で未来を描く
これまでの実績に加えて、まつば氏は高齢者の見守りネットワーク拡充や女性の再就職支援、障害者施策の充実など、多様な課題に取り組む姿勢を打ち出している。「政治は暮らしの中にあるべき」という信念のもと、まつば氏は杉並区の現場に足を運び続けている。
有権者にとっては「何をやったか」「これから何をしてくれるのか」が問われる選挙。子ども・防災・教育というテーマに実績を持つまつば氏が、いかにこの混戦を抜け出すのか、その戦いぶりが注目される。