谷きみよ氏、豊島区都議選で苦戦も逆転目指し全力　小1の壁対策など実績訴え

谷きみよ氏、都議選豊島区で苦境に挑む

東京都議会議員選挙（6月22日投開票）で注目される豊島区（定数3）では、公明党新人の谷きみよ氏が猛追を続けているが、現時点では5番手と厳しい位置にある。現職の都民ファースト候補が2回連続でトップ当選しており、その牙城を崩すのは容易ではない。残る2議席を巡って、共産党現職、自民党新人、地域政党「再生の道」の候補らがしのぎを削る中、谷氏は支持拡大に向けて懸命な訴えを続けている。

「小1の壁」突破の実績を訴え

谷氏のこれまでの活動で大きな実績とされるのが、「小1の壁」への取り組みだ。これは、保育園から小学校へと進学した際に発生する、親の就労と子どもの預かり時間のギャップによる負担のこと。朝早く登校しても校門が開くのを一人で待つ児童の姿に心を痛め、区議会公明党と連携して豊島区長に働きかけた結果、朝の見守りと夕方の見送りを実施する支援事業が実現した。これは23区で初めての取り組みとなり、多くの共働き家庭から高く評価されている。

特別支援教育や防災にも注力

さらに谷氏は、特別支援学級の整備にも尽力してきた。豊島区では長らく中学校に支援学級が設けられていなかったが、こうした子どもたちにも安定した教育環境を提供すべく、制度導入の必要性を訴えてきた。また、防災士の資格を持つ谷氏は、地域の防災訓練や災害対応力の向上にも積極的に関わり、安心して暮らせるまちづくりを目指している。

離される情勢の中で勝機を探る

現在の情勢では、谷氏は有力4陣営にやや遅れを取っている。だが、本人は「最後まで諦めない」と強い意志を示している。これまで積み重ねてきた区政での実績と、きめ細かな地域活動を武器に、区内全域での支持拡大に挑んでいる。特に、子育て世帯や高齢者層、さらには無党派層への浸透が鍵となる。

都議選豊島区の展望と谷氏の挑戦

* 豊島区は定数3に対し、現職・新人入り混じる激戦状態
* 谷氏は公明党新人として初当選を目指すが、現在5番手の苦戦
* 「小1の壁」解消や特別支援教育、防災強化など、政策面での実績を有する
* 無党派層への訴求力と組織的支援の両輪で巻き返しを狙う

選挙戦は終盤に入り、各候補者が一層激しい動きを見せている。谷氏が逆転勝利を収めるには、これまでの地道な政策実績をいかに有権者に伝え、共感を広げられるかにかかっている。谷きみよ氏の挑戦は、豊島区に新たな風を吹き込めるのか。投票日までの動きから目が離せない。