2025-06-02 コメント投稿する ▼
八王子都議選2025|東村くにひろ氏、7選目指すも苦戦 全世代に支持拡大なるか
東村くにひろ、7選へ挑むも混戦から抜け出せず
八王子市の都議会議員選挙(定数5)は、現職や新人、元職あわせて10人がひしめく大混戦となっている。こうした中、公明党現職の東村くにひろ氏は、7期目の当選を目指しているが、支持基盤の固い候補が多く、いまだ先行集団に食い込めていない。現時点で優勢と見られているのは立憲民主党の新人候補で、さらに自民党の現職と共産党の現職も着実に票を固めている。自民党の新人候補や、再生を期す新人、都民ファーストの元職もじわじわと追い上げており、東村陣営にとっては楽観できる状況にはない。
「隠れ借金」解消など財政面の実績アピール
東村氏はこれまで、都の財政改革に取り組み、「見えにくい借金体質」の是正に尽力してきたと強調している。実際に、都債発行残高を段階的に減らし、基金の積立を着実に進めてきたのは事実だ。また、八王子と羽田空港を直結する「エアポートライナー」の整備構想を掲げ、都市間アクセス向上に力を注ぐ姿勢も示している。さらに、都営住宅の老朽化対応や、地域公共交通の維持にも関心を持ち、議会では一貫して生活者目線の政策を提案してきた。
若年層・中間層への浸透が鍵
しかし、東村氏が勝利を確実なものにするためには、既存の支持基盤だけでは足りない。子育て世代やビジネスパーソン層など、新たな支持層へのアプローチが急務となっている。本人も「全世代に伝わる政策訴求」を掲げており、例えば中小企業の賃上げを後押しする助成金制度や、大学生向けの奨学金返還支援、介護と仕事を両立させる「ビジネスケアラー」支援の強化といった多面的な政策を訴えている。
都政と地域をつなぐ調整役としての役割
7期を務めるベテラン都議として、東村氏は都政と地域のパイプ役であるという意識が強い。都議会では公明党の要職も務め、実現力を背景に、これまで地域医療体制の整備や学校の空調設備更新支援など、生活に直結する取り組みを重ねてきた。だが、長期在職ゆえの“慣れ”や“停滞感”を指摘する声も一部にはある。そうした中で「変化を求める空気」にどう向き合うかが、選挙戦終盤の焦点となるだろう。
* 八王子市の都議選(定数5)は、10人が立候補予定の大激戦。
* 東村くにひろ氏は公明党の現職で7期目を目指すが、情勢は予断を許さない。
* 財政健全化や都市間交通整備などで実績を訴える。
* 若年層や働く世代への支持拡大がカギとなる。