2025-06-03 コメント投稿する ▼
石破政権、財政収支黒字化目標を柔軟化へ 自民が2025〜26年度の早期達成を提言
小野寺政調会長、財政健全化に向けた提言を石破首相に提出
自民党の財政改革検討本部(本部長:小野寺五典政務調査会長)は6月3日、政府が6月中に策定予定の「骨太の方針」に向けた提言を石破茂首相に提出した。提言では、基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)の黒字化目標時期を「2025年度から2026年度を通じた可能な限り早期」とし、従来の2025年度から柔軟化する内容となっている。
小野寺氏は、財政健全化の旗を降ろさず、経済成長と財政健全化の両立を目指す「経済あっての財政」の基本方針を堅持する考えを示した。また、黒字幅が一定水準を超えた場合には、予算額を増やして経済成長などに資する政策を拡充するためのルール化の検討に着手するよう求めている。
石破首相は、「早期に基礎的財政収支の黒字化を目指すことに全く異論はない。骨太の方針に反映させていきたい」と応じた。
背景と影響
政府は2018年以降、2025年度のPB黒字化を財政健全化目標として掲げてきたが、2025年度は1.2%の実質経済成長率を達成したと仮定しても、基礎的財政収支は4.5兆円の赤字にとどまる見通しである。このため、目標達成時期の柔軟化が検討されていた。
また、米国の関税措置の影響が不透明であることから、必要に応じて目標年度を再確認することも盛り込まれた。市場では財政状況への懸念が高まっており、自民党の財政健全派の議員からは、緩めの目標設定では円安・金利上昇・インフレ悪化を止められないとの意見も出されている。
ネットユーザーの反応
「財政健全化の旗を降ろさないと言いつつ、目標を先送りするのは矛盾している」
「経済成長と財政健全化の両立は難しい。現実的な目標設定が必要だ」
「国民の生活を守るためには、柔軟な財政運営が求められる」
「市場の信認を得るためにも、具体的な財政再建策を示すべきだ」
「骨太の方針にどのように反映されるか注目したい」
政府は、6月中旬に「骨太の方針」を取りまとめる予定であり、今回の提言がどのように反映されるかが注目される。財政健全化と経済成長の両立を図るため、具体的な施策の策定が求められる。
* 自民党の財政改革検討本部が、基礎的財政収支の黒字化目標時期を「2025年度から2026年度を通じた可能な限り早期」と柔軟化する提言をまとめた。
* 提言では、経済成長と財政健全化の両立を目指す「経済あっての財政」の基本方針を堅持するとしている。
* 石破首相は、提言を骨太の方針に反映させる意向を示した。
* 政府は、6月中旬に「骨太の方針」を取りまとめる予定であり、提言の反映が注目される。