2025-05-25 コメント投稿する ▼
さいたま市長選で清水勇人氏が5選、政令市長最多 多選批判を制して盤石の勝利
清水勇人氏がさいたま市長に5選 政令市最多、組織力と実績で盤石の勝利
さいたま市長選挙が5月25日に行われ、現職の清水勇人氏(63)が圧倒的な支持を集めて5期目の当選を果たした。清水氏はこれにより、政令指定都市の現職市長として最多となる5選目の座に就く。選挙戦では、多選の是非や市政の継続性などが焦点となったが、知名度と組織力に加え、16年にわたる市政の実績が有権者に評価された。
支援広がる中での圧勝 公明・自民・立憲の議員らが後押し
清水氏は無所属ながら、公明党埼玉県本部を中心に、自民党・立憲民主党の市議らからの幅広い支援を受けて選挙戦を展開。市民からの支持も堅く、特に教育、子育て、都市整備などの施策への評価が大きかった。清水氏は当選確実が報じられた直後、見沼区の開票センターに姿を見せ、「一人ひとりの市民の声をしっかりと受け止め、市政に反映させていきたい」と語った。
多選批判や刷新訴えた挑戦者たち 支持広がらず
対立候補となった4人の新人はいずれも独自の政策を掲げて挑んだが、清水氏の壁を崩すには至らなかった。共産党公認の加川義光氏は物価高対策を訴え、元衆院議員の沢田良氏は「市長は2期8年まで」と明確に多選を批判。音楽家の小袋成彬氏は公共空間の利活用に焦点を当て、西内聡雄氏は外国人への生活保護の見直しなどを主張したが、いずれも支持拡大には限界があった。
市民満足度は過去最高も、投票率には課題
清水氏は令和6年度の市民満足度調査で、「住み続けたい」と回答した市民の割合が87.2%と過去最高に達したことを成果としてアピール。一方で、今回の投票率は35.78%と依然として低く、有権者の政治への関心の薄さが浮き彫りになった。選挙戦全体としては安定した現職対、新人4人による挑戦という構図で、波乱は少なかった。
ネット上での反応も賛否両論
「5選って正直やりすぎじゃない?市民に他の選択肢がなかったように見える」
「清水市長の実績は認めるけど、任期制限を設ける議論が必要だと思う」
「もっと若い候補者の意見も聞いてみたかった」
「この投票率、民主主義として大丈夫なのか心配になる」
「市民の声を本当に聞いてくれるなら、多選でもいいと思う」
市政の継続性が重視された今回の選挙だが、対立候補が掲げた改革の声や市民の多選に対する懸念も無視できない。5期目に突入する清水市政においては、これまで以上に説明責任や透明性、そして市民の声に耳を傾ける姿勢が問われることになるだろう。