2025-08-04 コメント投稿する ▼
自民・森山幹事長が鹿児島県連会長辞任へ 参院選大敗で引責 後任は三反園訓氏
自民・森山幹事長、鹿児島県連会長を辞任へ 参院選大敗で引責
自民党の森山裕幹事長は4日、党本部で開かれた鹿児島県連所属の国会議員らとの会合で、参院選鹿児島選挙区における公認候補の敗北の責任を取り、県連会長を辞任する意向を表明した。出席者によると、会合では辞任の意向が了承され、後日開かれる県連役員・支部長合同会議で正式に決定する見通しだ。
鹿児島県連は、後任会長として三反園訓衆院議員を充てる方針を固めており、今後の党運営体制を早急に立て直す構えだ。
参院選鹿児島選挙区での敗北
今回の辞任は、7月に行われた参院選での敗北が背景にある。鹿児島選挙区では、自民党公認候補が野党系候補に大差で敗れ、与党としては痛手となった。森山氏はこれまで農林水産大臣や衆院予算委員長などを歴任し、県連会長として長年にわたり地元組織を束ねてきたが、今回の敗戦で引責の必要性を自ら判断した。
鹿児島は保守層が厚い地域とされ、自民党の牙城ともいえる選挙区だったが、近年は世代交代の遅れや無党派層の離反、地域課題への対応不足が指摘されている。今回の選挙では、野党候補が地域密着の活動や生活支援策を前面に押し出し、支持を広げたことが勝敗を分けたとの見方がある。
後任に三反園訓氏 再建への課題
後任に予定される三反園訓衆院議員は、元鹿児島県知事で報道キャスター出身。知事時代には原発問題や地域振興策で注目を集めたが、県政運営をめぐって賛否が分かれた経歴も持つ。衆院議員転身後は、国会で地方創生やエネルギー政策などを担当している。
三反園氏が会長に就任すれば、政治経験と発信力を活かして組織の若返りを図ることが期待される一方、知事時代の政策や人脈への評価が県連内で分かれる可能性もあり、内部の結束力が問われることになる。
有権者の声 「組織より地域重視を」
今回の人事に対し、有権者からはさまざまな意見が聞かれる。
「選挙で負けた以上、責任を取るのは当然」
「名前だけ変えても支持は戻らない。地域の声をもっと聞くべき」
「三反園さんは発信力があるが、組織運営がうまくいくかは未知数」
「自民党は古い体質を改めないと若い世代は振り向かない」
「地元課題を解決する行動力を見せてほしい」
党再建への道筋
鹿児島県連は、参院選での敗北を契機に、選挙戦略や組織運営の見直しを迫られている。特に若年層や無党派層への浸透、地域ごとの課題へのきめ細かな対応、SNSを活用した情報発信力の強化が急務だ。
三反園氏の就任が正式に決まれば、新体制での組織立て直しが本格化する。しかし、地元経済の低迷や人口減少といった構造的課題の中で、有権者の信頼を回復できるかどうかが、来年以降の地方選挙や次期国政選挙の行方を左右するだろう。