2025-05-23 コメント投稿する ▼
福岡県がバンコクに3R啓発動画を提供 ごみ問題解決へ国際連携で持続可能な都市づくり支援
ごみ減量へ、福岡県がタイ・バンコクに啓発動画を提供
福岡県は、友好関係にあるタイのバンコク都に対し、環境問題への取り組みの一環として、県内企業や団体と連携して制作した3R(リデュース・リユース・リサイクル)啓発動画を提供した。急速な都市化と観光客の増加によって深刻化するごみ問題に対し、日本の経験と知見を活かした支援を行う形だ。
バンコクのごみ問題と福岡の支援の背景
バンコクでは、都市の成長とともにごみの量が増加。1日あたりの排出量は約9,000トンにも上り、行政にとって大きな課題となっている。こうした現状を受け、福岡県は2019年から環境分野での技術協力を進めており、今回はその一環として現地住民に向けた啓発動画を制作した。
動画では、親しみやすさを重視して、バンコク都の公式キャラクターや福岡出身でバンコク在住の人気YouTuberが登場。視聴者がごみ問題を「自分ごと」として捉え、日常生活でできる行動を促すよう工夫されている。
動画の概要とターゲット層
制作された動画は以下の3種類で、対象年齢や内容に応じて構成されている。
小学生以下向け1(6分):
「バンコクを守れ 私たちにできること~バンコクのごみ問題について学ぼう~」
小学生以下向け2(6分):
「バンコクを守れ 私たちにできること~福岡の取組を知ろう~」
中学生~大人向け(13分):
「バンコクを守れ 私たちにできること」
それぞれの動画は、タイ語でナレーションされており、タイ語・英語・日本語の字幕付きバージョンも用意。また、SNSや授業などに活用できるよう、15秒から60秒の短縮版も制作されている。
国境を越えた環境連携のモデルに
福岡県はこれまでもアジア諸国との環境協力を進めてきたが、今回のように啓発動画を通じて市民の行動変容を促す試みは新たな展開といえる。担当者は「今後も技術支援と啓発活動をセットで進め、バンコクの持続可能なまちづくりに貢献していきたい」としている。
この取り組みは、自治体レベルでの国際協力が地域課題の解決に実効性を持つことを示すモデルケースともなりうる。
福岡県の環境協力の意義
* バンコク都の深刻なごみ問題に対し、福岡県が友好都市として支援
* 啓発動画を県内企業・団体と連携して制作、住民の行動変容を促す
* 子どもから大人まで幅広い層を対象に、分かりやすい内容に
* SNSや学校教育の現場で活用される見込み
このような草の根からの国際協力が、今後のアジアにおける環境政策の広がりにもつながっていくことが期待される。