2025-07-18 コメント: 1件 ▼
公約柏崎刈羽原発の再稼働判断に注目集まる 花角英世知事の「信を問う」姿勢に疑念の声
再稼働判断に揺れる花角知事 「県民に信を問う」姿勢に首長らが疑問と注文
花角知事、再稼働判断へ“地ならし” 市町村長と非公開懇談
東京電力柏崎刈羽原発の再稼働をめぐり、新潟県の花角英世知事は7月18日、新潟市内で原発から30キロ圏内にある7市町村の首長らと懇談会を開催した。県としての再稼働判断に向けた意見集約の一環とみられ、会合の冒頭を除き非公開で行われた。
懇談後、花角知事は「貴重な意見を聞かせてもらった」と述べたものの、再稼働に慎重な姿勢を示す首長らとの間には、明確な温度差が見え隠れした。特に燕市の鈴木力市長は、「東電への信頼が地に落ちている中で、再稼働には同意できない」と明言。不祥事続きの東電に対する市民の不信、原発事故時の国の責任の所在、避難計画の実効性といった懸念を強く訴えた。
これに対し、花角知事はあくまで“丁寧な対話”を重ねる姿勢を崩していないが、最終的な判断が知事個人の政治的決断に委ねられるのか、県民投票や選挙を経て行われるのかが問われている。
「知事の専権」では限界 県議会や選挙で信を問うべきという声
新潟市の中原八一市長や加茂市の藤田明美市長は、再稼働判断に際して「県議会が意思表示をすべき」と強調。原発の再稼働という住民の生命や財産に直結する問題を、知事ひとりの判断に委ねるべきではないという認識だ。
中原市長はさらに、「原発を含む県政全体の信を問うなら、臨時の住民投票ではなく、通常の知事選を通じて審判を仰ぐべきだ」と発言。事実上、花角知事に対し「選挙で判断を問え」と注文をつけた格好となった。
花角知事はこれまでも、「三つの検証(事故原因・健康影響・避難計画)を終えてから再稼働の是非を判断し、その後、県民の信を問う」との方針を示してきたが、県内でそのプロセス自体に疑問が広がっていることが明らかになった。
花角知事の「信を問う」姿勢は本気か、それともパフォーマンスか
花角知事は一貫して「最終判断は私が責任を持って行う」と述べているが、今回の懇談で示された各市長の意見には、知事の“信を問う”という言葉の実態を疑う声も含まれていた。
特に、実際に事故が起きた際の対応計画や責任の所在が不明確であることに対して、佐渡市の渡辺竜五市長は「放射性物質が広範囲に拡散する可能性がある中で、避難計画は絵に描いた餅にすぎない」と危機感を示した。
知事が掲げる「県民の信を問う」という姿勢が選挙なのか、アンケート調査なのか、あるいは議会承認を意味するのか、その具体像は曖昧なまま。県民からは次のような疑念の声が上がっている。
「“信を問う”って、何をどう問うつもりなのか説明がない」
「再稼働ありきの懇談じゃないのか?地元の不安に向き合っていない」
「知事が再稼働を進めたいのは見え見え。選挙を避けてるだけにしか見えない」
「原発再稼働を勝手に決めるな。民意を真っ正面から聞いて」
「政治的に中立っぽい言い方でごまかされている気がする」
こうした声にどう応えるのか。花角知事には、再稼働の是非だけでなく、政治家としての説明責任も問われている。
今、問われるのは“判断”ではなく“姿勢”
花角知事が再稼働に向けて一歩ずつ地ならしを進めているのは間違いない。しかし、原発再稼働は単なるエネルギー政策の選択ではない。福島第一原発事故から10年以上が経った今も、住民の原発不信は消えておらず、政治家の「言葉」ではなく「行動」が試されている。
市町村長たちの声は、そのことを知事に突きつけている。問われているのは、単なる是非の判断ではなく、どういうプロセスで、誰の声を聞いて、どんな責任をもって決めるのかという“政治の姿勢”である。
県民の命と暮らしを守るという本質に立ち返り、花角知事がその重みをどう受け止めるか。再稼働の可否をめぐる議論は、いよいよ正念場を迎えている。
この投稿は花角英世の公約「原発は県民の安全最優先で、3つの検証をしっかり進めます。」に関連する活動情報です。この公約は点の得点で、公約偏差値、達成率は0%と評価されています。