2025-02-09 コメント投稿する ▼
吉良氏、羽田新ルートの固定化回避を批判 元ルートへの検討を求める
羽田新ルート中止を求める声高まる
東京の都心上空を飛行する羽田空港の新ルートに関して、国土交通省が設置した「固定化回避のための検討会」が代替案を示さず、「努力を継続する」との方針を示したことに対し、日本共産党の吉良よし子、山添拓両参院議員、都議団、関係区議団は6日、住民とともに同省を訪れ、新ルートの中止を強く求めました。
昨年12月に約2年半ぶりに開催された検討会では、新たな飛行方式について検討が行われました。その結果、一方の方式は安全性が確認できないとされ、他方の方式は安全性が確認できるものの、未対応の航空機が存在し、市街地上空の飛行も避けられないなどの課題が指摘されました。そのため、今後も調査・検討を継続する方針が示されました。
吉良、山添両氏らは、「『固定化回避』の名の下で都心上空の飛行を固定化するものだ」と批判し、検討が新ルートと同じ滑走路の使用を前提としている点を指摘しました。また、「どんな経路をとっても市街地上空の飛行が避けられないことは以前から指摘していた」と述べ、検討会で4年以上議論しながら住民の要求に背を向けている点を追及しました。さらに、「海から入り海に出る元のルートに基づく検討こそ進めるべきだ」と求めました。
この問題は、羽田空港の機能強化を目的とした新ルートが都心上空を低空で飛行することから、騒音や落下物の危険などの懸念が住民から上がっています。住民の声は地方議会で無視できないものとなり、意見書や決議があげられる区もあります。また、国会でも議論が行われており、超党派の国会議員でつくる「羽田低空飛行見直しのための議員連盟」は、市民団体との懇談や国土交通省からのヒアリングを行い、検討会の進捗状況や問題点について議論しています。
住民や議員らは、従来の「海から入って海に出る」ルートへの戻しや、新ルートの中止を強く求めており、今後の動向が注目されています。