2025-05-26 コメント投稿する ▼
京都市の老朽化水道管で漏水発覚 山科区で確認、6月中に使用停止へ
京都市で上水道管の緊急調査、山科区で漏水を確認
京都市が進めていた老朽化した上水道管の緊急調査の結果、山科区の市道下で軽度な漏水が確認された。これは、4月に市内中心部の交差点で発生した水道管破損による冠水事故を受けて実施された対応の一環。市は今回の調査結果を踏まえ、6月中にも当該管の利用を停止する見通しだ。
過去の事故が契機 老朽インフラに注目集まる
京都市では4月30日、下京区の主要交差点で古い水道管が破裂し、道路が冠水する事故が発生した。この管は1959年に敷設された鋳鉄製で、設置から60年以上が経過していた。事故後、市は60年代以前に設置されたすべての鋳鉄管(全長1.9キロ、約170箇所)を対象に、緊急調査を決定。目視点検や漏水音の確認を含む徹底的な調査を行っていた。
漏水が確認されたのは山科区の市道
緊急調査の結果、交通の要である緊急輸送道路の下では異常は見られなかったが、山科区の市道の一部で異音が検知され、調査の結果、長さ約5メートル・直径15センチの鋳鉄管からの軽微な漏水が判明。1964年に設置されたこの管は、当面の間、別の給水ルートへの切り替え工事を行い、6月中には使用を停止する方針だ。
更新が進まぬ老朽管、市民生活への影響も
京都市では2009年度から老朽管の更新作業を段階的に進めているが、管の多くは地下深くや交通量の多い道路下に埋まっており、工事の難易度は高い。また、更新対象の一部は、ガス管や通信ケーブルと重なっているケースも多く、計画通りに進めることが難しいのが現実だ。市は今後、優先順位を明確にしながら、住民の安全を第一に事業を推進していく方針。
市民の声 インフラ不安と迅速対応への評価
今回の調査結果や市の対応に対し、SNS上でも多くの反応が寄せられている。
「冠水事故は本当に怖かった。古い水道管がどれだけあるのか、もっと知りたい」
「水道局の対応は早かったと思う。市民の安心につながる」
「またどこかで起きるのではと不安。定期的な点検と公表をしてほしい」
「漏水とはいえ、老朽化の現実が見えた。根本的な更新が必要」
「今回は軽微で済んだけど、大規模な破損も想定して備えてほしい」
インフラの“見えない老化”にどう向き合うか
今回の調査結果から見えてきたのは、都市インフラの「見えない老化」が確実に進行しているという現実だ。目に見えにくい水道管の老朽化は、生活に直結するリスクをはらんでおり、更新や維持管理が遅れれば、事故の頻度も高まる可能性がある。市民の生活を守るためには、計画的な更新とともに、情報の可視化、住民との丁寧なコミュニケーションが求められる。