2025-08-02 コメント投稿する ▼
共産党がSNS戦略と対話活動を強化へ 若者の支持獲得に向け志位議長も勉強会に参加
議席減に直面する共産党、若年層への浸透が急務に
参議院選挙でわずか3議席の獲得にとどまり、衆院選から続く議席減に直面している日本共産党が、若年層の支持獲得に向けて方針を転換しつつある。党は、SNSでの発信強化や幹部による直接対話の場を増やすなど、広報・交流戦略の再構築に本格的に乗り出した。
背景には、20〜30代を中心とする無党派層の広がりと、野党としての存在感の低下がある。選挙ごとに投票率が下がる中で、固定支持層のみに依存した選挙戦術では限界があることが、党内でも明らかになりつつある。
志位和夫議長も「世代的な継承は党にとって大きな課題」と述べ、組織の若返りと支持層拡大の両立を目指す考えを明らかにした。
SNSはショート動画中心に展開 “共産党らしくない”柔軟さも
共産党が注目しているのが、TikTokやInstagramのようなショート動画形式での発信だ。参議院選挙期間中に制作された動画では、選挙公報や演説とは一線を画した「ラフな雰囲気」や「政策をかみ砕いた説明」が一定の反響を得たという。
党内では、「硬いイメージを壊し、親しみを持たれる演出を」といった意見も出ており、従来の共産党のスタイルからは一歩踏み出した姿勢が見え始めている。実際に今後は、若者が関心を寄せやすい教育費、ブラック企業、住宅支援、ジェンダー平等といったテーマに絞り、感情や共感を喚起する構成を検討している。
党関係者は「動画を通じて政策を伝えるだけでなく、党の人間性や価値観も伝えたい。支持するかはともかく、“まず知ってもらう”ことが重要」と語っている。
学生との勉強会、街頭対話も “顔が見える党”へ転換なるか
共産党はまた、若年層との直接の対話機会を重視する方針も示しており、志位議長自身が学生らと意見交換する勉強会なども開催予定だ。地方組織でも「大学前での声かけ」や「子育て世代とのタウンミーティング」などが検討されており、これまでの演説中心の広報活動から、双方向性のある場づくりへの移行が進んでいる。
とはいえ、共産党への「閉鎖的」「極端」といったイメージが根強いことも事実。若者の多くが党名から受ける印象で距離を置く傾向がある中で、政策内容だけでなく「誰が、どのように伝えるか」が問われる局面に入っている。
「時代に合わせる」柔軟性が問われる転換期
党内には一部に戸惑いや慎重論もあるが、現在の若年層にリーチするには、旧来の“演説重視・新聞重視”のスタイルだけでは限界がある。むしろ「共産党らしくない共産党」が、若者の注目を集める可能性もある。
共産党は伝統的に組織の規律を重んじる政党だが、いま求められているのは“型にはまらない柔軟性”だ。SNSや対話を通じて「人とつながる」政党へと変わることができるかどうかが、今後の党勢を大きく左右する。
有権者の声
「共産党、正直イメージで敬遠してたけど、動画見たら案外ちゃんとしてた」
「志位さんが学生と話すとか、ちょっと見てみたい」
「SNS戦略、もっと早くやってたら若者の票もう少し取れてたかも」
「あの堅苦しい演説じゃ若者には届かないよね」
「政策内容は悪くないけど、伝え方が古かった。変わってくれるなら応援する」