2025-06-05 コメント投稿する ▼
共産党が参院選公約発表 消費税を一律5%に引き下げ、最低賃金引き上げも明記
共産党が公約発表 消費税は緊急的に5%へ引き下げ
日本共産党は6月5日、次期参議院選挙に向けた政策公約を発表した。中心に据えたのは、物価上昇から国民生活を守るための消費税引き下げであり、将来的な廃止を視野に入れつつ、まずは税率を緊急に一律5%に引き下げる方針を示した。
記者会見で田村智子委員長は、「暮らしに対する悲鳴ともいえる声に全く応えていないのが今の政治。共産党の前進こそが安心をもたらす」と語り、現政権への不満を強調した。
財源は富裕層と大企業への課税強化で確保
同党は減税による歳入減の穴埋めとして、法人税率の見直しや富裕層への課税強化を掲げている。これらの税制改革によって必要な財源を確保し、「赤字国債には頼らない」と明言。企業の内部留保に対する時限的課税も選択肢として挙げている。
また、消費税減税とあわせて、インボイス制度の廃止にも踏み込んでおり、個人事業者やフリーランスからの支持も視野に入れていると見られる。
最低賃金と労働時間の見直しも柱
労働政策としては、最低賃金の全国一律1,500円への即時引き上げを掲げ、最終的には1,700円を目指すという。さらに、「1日7時間・週35時間」の労働時間制度への移行も提案。長時間労働からの脱却と、余暇時間の確保を両立させる構想である。
農政・年金・外交も重点項目に
公約ではそのほか、米の価格高騰への対策として国内増産を推進し、農林水産省の予算を1兆円増額することを訴えている。また、年金制度では「マクロ経済スライド」の即時撤廃と支給額の引き上げを提案。
外交面では、米国による対中関税措置の撤回を求める姿勢や、沖縄における米軍基地新設の中止、さらには憲法9条の維持も明記されており、従来の党方針を一貫して堅持する内容となっている。
選択的夫婦別姓や同性婚にも前向きな姿勢
社会制度に関する公約としては、選択的夫婦別姓の早期実現、同性婚を認めるための民法改正も盛り込まれた。政治資金の透明化に向け、企業・団体献金の全面禁止も掲げている。
SNSでは賛否が拮抗
この公約にはネット上でもさまざまな声が寄せられている。
「消費税を5%に戻してくれるなら本当に助かる。家計が楽になる」
「最低賃金1,500円って中小企業が潰れる未来しか見えない」
「法人税で補えるほど財源ってあるのか?その辺が気になる」
「インボイス廃止は評価する。でもそれと減税は別じゃないか」
「憲法9条の維持って、いまの国際情勢でどうなんだろう」
共産党の政策は家計支援を重視しながらも、経済的な持続性や中小企業への影響など、実現性をめぐる議論が起きている。特に財源論と安全保障政策に関しては、有権者の注目が集まりそうだ。