2025-05-03 コメント投稿する ▼
憲法記念日に3.8万人が集結「戦争ではなく平和を」田村智子氏らが改憲阻止を訴え
市民と野党の連携が示された大規模集会
集会では、市民団体や野党の代表者が登壇し、憲法の理念を守る重要性を訴えた。実行委員会を代表して菱山南帆子氏は、「分断と対立を乗り越えて共同で憲法集会が開かれて10年。幾度も訪れた改憲の危機をはね返してこられたのは、憲法集会を中心とした粘り強い市民運動があったからだ」と述べた。また、「ミサイルでなく憲法で平和をつくり出そう」と呼びかけ、参院選に向けた運動で改憲勢力を追い詰める必要性を強調した。
市民スピーチでは、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の田中熙巳代表委員が、「数年の間、世界は核戦争の危険な状況にある。核兵器は絶対に使ってはいけないという規範を70年にわたってつくり上げ、80年間、核戦争を起こさなかった日本被団協、被爆者の運動を引き継いでほしい」と訴えた。市民連合からは佐藤学東京大学名誉教授が連帯のあいさつを行った。
野党5党・会派が憲法擁護を訴える
集会には、日本共産党の田村智子委員長、立憲民主党の辻元清美代表代行、れいわ新選組の櫛渕万里共同代表、社民党の大椿裕子副党首、参院会派「沖縄の風」の伊波洋一代表が登壇し、それぞれが憲法擁護の立場からスピーチを行った。
田村氏は、「戦後80年の今年、みなさんと一緒に、戦争国家づくりを断じて許さない、この一点での共同を大きく広げていこうではありませんか」と呼びかけ、「憲法のすべての条項を実現し、平和と民主主義が大きく前に進んでいく、真に国民が主人公の新しい日本を一緒につくりあげていきましょう。日本共産党も力をあわせ全力でがんばりぬく」と決意を述べた 。
参加者の声と今後の展望
参加者の一人、東京都千代田区の斉藤幸子さん(仮名、51歳)は、「軍事費が上がっている今、憲法の理念を実現し、自分たちの暮らしを豊かにするため、参院選で自民党政治を終わらせたい」と語った。
今回の集会は、憲法改正に反対する市民と野党が連携し、平和と民主主義を守るための強い意志を示す場となった。今後、参院選に向けて、これらの動きがどのように展開されるかが注目される。