2025-06-12 コメント投稿する ▼
国民民主党が山尾志桜里氏の公認見送りを決定 「信頼得られず」と玉木代表が説明
山尾志桜里氏の公認取り消し 国民民主党が判断の背景を説明 「信頼得られず」
国民民主党は、かつて公認内定としていた元衆院議員・山尾志桜里氏について、正式な公認候補とはせず、公認を見送る決定を下した。党代表の玉木雄一郎氏が11日、自身のX(旧Twitter)でこの判断を公表し、その経緯や今後の対応方針についても説明した。
高い政策能力を評価しつつも
玉木代表は、山尾氏について「憲法改正議論や人権外交の分野をはじめ高い政策能力を持ち、この国の未来に貢献したいという信念をお持ちでした」と、その実績と意欲を認めている。
実際、山尾氏は立憲民主党時代から憲法論議に積極的に関与し、国会でも論客として注目を集めた存在だ。特に改憲論議においては、野党の中でも異色の存在であり、自民党議員との連携も報じられるなど、与野党をまたぐ政策的柔軟性を持つ政治家として知られていた。
国民民主党が彼女の政策的資質を買って一度は公認内定を出したことは、党の中道改革志向と一致するものだったといえる。
党内外からの「信頼」得られず
しかし、玉木代表は同ポストで「現時点で、有権者をはじめ、党内外からの理解と信頼を十分に得られているとは言い難く、最終的に正式な公認への移行を見送ることとしました」と明言。公認を取り消す判断に至った理由は、政策能力とは別の「信頼」の問題にあることを示唆した。
この背景には、山尾氏の過去の言動や政党間の移籍歴、あるいは一部メディアで報じられたプライベートに関するスキャンダルなどが、党内外の支持者に懸念を与えた可能性がある。
また、党内では「擁立にあたっての説明不足」や「ガバナンスの欠如」が指摘される場面もあったとされ、今回の決定はそうした党内手続きの見直しにもつながっている。
「お詫びと今後の改善策」も明言
玉木代表は、「今回の判断により、多くの皆さまにご心配やご不信をおかけしましたことを、代表として深くお詫び申し上げます」と謝罪の意を表明。さらに、今後は「意思決定の透明性と納得性を高めていくために、新たなガバナンス・コードの策定について、党内での検討を進めて参ります」と述べ、制度的な改善も図る意向を示した。
今回の公認見送りにより、国民民主党が今後の候補者選定においてより慎重なプロセスを重視し、党のガバナンス改革に本腰を入れる姿勢を明らかにしたともいえる。
山尾氏側の反応は?
記事執筆時点で山尾志桜里氏本人からのコメントは出されていないが、今後、自らの政治的展望について発言する可能性がある。政策的実力を評価されながらも、最終的に党内の信頼を得きれなかった今回の事例は、政党と候補者の関係性における「信頼と透明性」の重要性を改めて浮き彫りにしたといえる。