2025-08-17 コメント投稿する ▼
石原伸晃氏「憤慨」 旧安倍派裏金問題で番組訂正・謝罪に異議
石原伸晃氏、旧安倍派裏金問題をめぐり番組訂正に「憤慨」
自民党幹事長を務めた経験を持つ石原伸晃氏が、旧安倍派の裏金問題に関する発言をめぐって波紋を広げている。石原氏は2日のテレビ番組での発言を受け、番組側が訂正と謝罪を行ったことに対し「憤慨している」と強く反発。真意は誤解されており、訂正や謝罪の要求が直接自分ではなく地方局に向けられた点にも不満をあらわにした。
「番組を訂正するなら本人に連絡すべき」
「裏金問題の本質から目を逸らしている」
「権力者が都合の悪い部分を圧力で消しているように見える」
「石原氏の言う通り、旧安倍派の説明不足は深刻」
「政治不信の元凶を正さない限り何も変わらない」
番組での訂正と謝罪
9日放送の情報番組では、キャスターが石原氏の発言について「萩生田光一氏と松野博一氏が安倍元総理の会合に出席していたかのように受け取られる部分があった」と説明し、両氏に謝罪した。石原氏はその直前に出演した放送で「旧安倍派幹部の裏金問題」を取り上げていたが、具体的な個人名を出してはいないと主張する。
石原氏は経済ジャーナリストの番組で「私は個人名を挙げていない。番組はワイドショーであり、はしょって話すことはあっても事実誤認はしていない」と釈明。自身が責任を持って訂正する意思はあるが、直接本人にではなく放送局に申し立てが行われたことを「やり方としてよくない」と批判した。
旧安倍派の裏金問題を直撃
石原氏が強調するのは、安倍派の幹部が還流(キックバック)をやめなかった事実そのものだ。萩生田氏の元政策秘書が収支報告書にパーティー収入の一部を記載していなかったとして略式起訴され、罰金命令を受けたことに触れ、「(不記載額の)上位議員は辞職している。萩生田氏も2700万円相当で非常に重い」と指摘した。
さらに「政治不信の元凶は旧安倍派の裏金問題にある」と明言。参院選でも有権者の最大の関心事は裏金問題だったとし、説明責任を果たさない当事者にこそ批判の矛先を向けるべきだと訴えた。
鈴木宗男参院議員の「選挙期間中に有権者から最も言われたのは裏金問題だった」という証言を引き合いに出し、国民の不信感が深刻であることを重ねて強調した。
政治不信とメディア対応への苦言
石原氏は「権力のある側の人間は謙虚でなければならない」とも語った。今回の訂正劇については「キー局と地方局の力関係の中で、地方局が圧力に屈して謝罪に追い込まれた」との指摘もあり、政治とメディア双方のあり方に疑問を投げかけた。
一方で石原氏は「誤解を招いた点があれば反省する」と語り、訂正そのものを否定するわけではない姿勢を示した。しかし、裏金問題に直接関与した側が「番組訂正」を通じてイメージ回復を図ろうとする姿勢については「国民の不信をさらに深めるだけだ」と警告している。
旧安倍派の裏金問題は、既に多くの議員が議員辞職に追い込まれる深刻な事態となっている。それでもなお、十分な説明や責任の明確化が進まないことが政治不信を拡大させている。石原氏の「憤慨」は、政界全体が抱える構造的問題を映し出しているとも言える。
今回の発言をめぐる訂正・謝罪問題は、単なるメディア対応の問題にとどまらない。旧安倍派の裏金問題という、日本政治の信頼を大きく損なった根本的な問題が背景にある。石原氏が繰り返し訴える「説明責任の欠如」こそ、政治不信の最大の要因だ。
国民が求めているのは、訂正や謝罪をめぐる形式的なやり取りではなく、裏金の実態解明と再発防止のための抜本的な改革である。政治家と政党が真実を語り、透明性を確保しなければ、政治への信頼回復はあり得ない。