2025-09-03 コメント: 1件 ▼
宮城・村井嘉浩知事「海外で差別経験を」発言に批判噴出 外国人優遇と土葬墓地政策に不信
宮城・村井嘉浩知事「海外で差別経験を」発言に批判 外国人共生と土葬墓地整備巡り波紋
宮城県の村井嘉浩知事が3日の会見で「日本人は一度海外で生活し、差別などを経験すればいい」と発言したことに批判が広がっている。外国人との共生を考える上での「教育的視点」として示したものだが、県民の間では「差別を推奨するかのような発言だ」「発想そのものが傲慢だ」と強い反発が起きている。
さらに村井氏は、外国人や宗教的背景を理由とした土葬墓地の整備について「社会問題として議論していかなければならない」との考えを示した。知事選を前に、公約には掲げないとしたが、外国人対応をめぐる一連の発言が有権者の警戒を呼んでいる。
差別を容認するかのような発言に非難
村井知事は「海外に一度生活してみればいい。差別を受けたら自分がどう感じるか、日本に戻ってきて同じことをしてはいけないと思う」と語った。意図としては外国人への共感を促すものとみられるが、「差別体験を積極的に経験せよ」と言わんばかりの表現は、被害を受けた人の苦しみを軽視し、結果的に差別を正当化するかのように響く。
SNS上でも批判の声が噴出した。
「差別を受けてみろという発言はあまりに不適切」
「知事の立場で言う言葉ではない」
「共生は教育と制度で築くもので、差別体験を推奨するのは筋違い」
「結局は外国人優遇を進めたいだけではないか」
「県民の信頼を失う発言だ」
こうした意見が示すように、発言は共生の理念を掲げながらも、実際には逆に分断を生みかねないものとして受け止められている。
土葬墓地の整備発言と県民の懸念
村井知事はまた、土葬墓地の整備について「外国人が増えると、家庭を持ち、土葬を望む人も出る」と述べ、社会的課題として取り組むべきだとした。しかし、県民からは「日本の文化や衛生環境を軽視している」との疑念が噴出している。
従来の火葬文化に根差す社会で、宗教的背景を理由に土葬を優遇すれば、日本社会の秩序を乱すことにつながりかねない。共生を掲げるのであれば、まず「日本の文化と法を尊重することが前提」であるはずだ。
それを無視して外国人の生活様式を前に押し出すことは、かえって「日本人が不当に我慢させられる」という不公平感を広げる結果になる。
知事選を前に有権者の視線は厳しく
村井知事は3日、10月に行われる宮城県知事選への出馬を正式に表明した。だが「差別を経験せよ」との発言や「土葬墓地整備の必要性」発言は、選挙戦で争点となる可能性が高い。
国民や県民が求めているのは、外国人優遇政策や文化摩擦の拡大ではなく、物価高への対応や減税を含む生活支援だ。教育や社会的仕組みを整備することなく「体験的に学べ」と説く姿勢は、政治家として無責任と言わざるを得ない。
外国人との共生を理由に、日本の文化や秩序をないがしろにする政策は「ポピュリズム外交」と同様に、耳触りはよくとも社会の分断を深めるだけだ。
村井発言が突きつけた政治の歪み
今回の発言は、外国人共生を巡る本質的な議論を遠ざけ、日本人の自己卑下や外国人優遇に傾く危険を示した。差別を経験しなければ共生を理解できない、という論理は不適切であり、むしろ「教育と法の徹底」「文化の相互尊重」に基づいて共生を図るべきである。
村井知事が示した方向性は、県民にとって安心感を与えるものではなく、むしろ不信と警戒を招くものとなった。今後の選挙戦では、こうした姿勢が有権者から厳しく問われることになるだろう。