2025-04-25 コメント投稿する ▼
国民民主・榛葉幹事長「今の自民党とは連立できない」政策実現なき数合わせを否定
国民民主党、連立参加を明確に否定
国民民主党の榛葉賀津也幹事長は4月25日の記者会見で、自民党・公明党の連立政権に参加する可能性について問われ、「今の状況で連立入りはあり得ない」と強い口調で否定した。自民党内部で囁かれている連立拡大論に対し、明確に一線を画した形だ。
政策実現なき「数合わせ」に懸念
榛葉氏は、「政策実現が伴わない状態で『チームに入れ』と言われても意味がない」と述べ、単なる数合わせのための連立参加には応じない考えを重ねて示した。
さらに、自民・公明幹事長との間で取り決めたはずの「年収の壁」問題の改善やガソリン税の暫定税率廃止といった公約が、いまだに実現されていないことを指摘。「政策を実現する気がないのであれば、そもそも連携する理由はない」と批判を強めた。
腐敗した巨大政党との連立に否定的な見方
背景には、現在の自民党に対する国民民主党側の根深い不信感がある。
榛葉氏は会見で直接言及は避けたが、党内では「今の自民党はあまりにも巨大になり、政治改革の意志を失っている」との認識が広がっている。裏金問題、政治資金規正法改正を巡る対応の不透明さ、防衛費増額に伴う増税議論の迷走などが、国民民主党内で「腐敗」とみなされており、連立にメリットを見いだせない状況となっている。
国民民主党はもともと、物価高やエネルギー価格高騰の中で国民生活を守る政策、特に減税や賃上げ、教育無償化の拡充を掲げており、現政権とは大きな政策の隔たりがある。榛葉氏は、「国民民主党の存在意義は国民に寄り添う政策を実現することにある」と述べ、自民党政権にすり寄る意図はないことを強調した。
公明党の連立拡大論に距離
一方、公明党の斉藤鉄夫代表は24日の会見で、連立拡大に含みを持たせる発言をしていた。斉藤氏は25日、改めて「与党が多数を持つことが重要だという一般論を述べた」と釈明したが、自民党内では国民民主党や日本維新の会を取り込むことで安定政権を確保したいとの思惑がある。
しかし、榛葉氏の今回の発言は、単なる「今は見送る」という程度のものではなく、「腐敗した巨大与党と手を組む理由がない」という、より根本的な姿勢を示したものである。現時点で国民民主党が自公政権と連立を組む可能性は極めて低いと見られる。
- 榛葉幹事長「今の状況で連立入りはあり得ない」と明言
- 「政策実現なき数合わせには応じない」と批判
- 自民党の巨大化と腐敗体質に国民民主党側は強い不信感
- 公明党の連立拡大論にも距離を置く姿勢