2025-02-18 コメント投稿する ▼
自民党の年収の壁引き上げ案に批判の声、専門家「税制としていびつ」
自民党の年収の壁引き上げ案に批判
自民党が18日に示した「年収の壁」引き上げ案に対して、専門家や一部の政治家から批判の声が上がっています。
今回の案は、所得税がかかり始める年収103万円の壁を超えて、年収200万円以下の課税水準を現行の123万円から160万円に引き上げる内容です。
さらに、年収200万〜500万円の層にも控除の上乗せを行い、課税水準を136万円以上に設定する方針が示されています。
SNSでも反発の声
自民案が報じられると、SNS(ネット交流サービス)では「200万円以下」がトレンド入りしました。多くの現役世代が不満を表明し、「現役世代が潰れるか、自民党が潰れるかのチキンレースでも始めたん?」などといった投稿が相次ぎました。
現役世代を念頭に置いた不安や批判の声が多く見受けられました。
玉木雄一郎氏も反発
国民民主党の玉木雄一郎代表(役職停止中)もこの案に反発しました。
玉木氏はX(ツイッター)で、「物価高で困っているのは低所得者だけではありません。対象をもっと拡大すべき」と述べ、また、税制が複雑化することに懸念を示しました。さらに、「所得制限という新たな『壁』を設けるのは避けるべきだ」と指摘し、幅広い層を対象にすることの重要性を訴えました。
専門家からは「いびつだ」の声
税制に詳しい専門家からも、今回の自民案に疑問の声が上がっています。
大和総研金融調査部の是枝俊悟主任研究員は、年収200万円での減税額は年2万4000円だが、年収300万円になると減税額は年1万円にとどまる点について、「年収が200万円を超えると減税額が減り、税負担が1万円程度増えるのは理屈に合わない。
税制として無理がある」と指摘しています。低所得者に減税額を集中させる点では理解を示しつつも、その後の負担増が「いびつだ」と述べました。