2025-08-09 コメント投稿する ▼
野田佳彦代表、石破首相の進退早期決着を要求 内閣不信任案行使せぬ立民に「及び腰」批判も
野田佳彦代表、石破首相の進退早期決着を要求 「政治空白は国益損なう」も立民の対応に疑問
立憲民主党の野田佳彦代表は9日、自民党が党総裁選の前倒し検討に入ったことを受け、石破茂首相の進退問題を早期に決着させるよう求めた。長崎市で記者団に対し、「(総裁選を)やるかやらないかにも時間がかかり、事実上の政治空白になる」と述べ、現状の停滞が続けば国政に悪影響が及ぶと警告した。
野田氏はさらに、米トランプ政権による「相互関税」発動を巡る日本側の混乱に触れ、「国益を損なうことがどんどん起きている。きちんと政治が機能する努力をしてほしい」と語り、与党の危機管理能力に疑問を呈した。
「政治の停滞は生活への打撃になる」
「関税問題でも後手後手の対応が目立つ」
「国益より党内事情を優先しているように見える」
「総裁選迷走は国際的な信頼にも影響する」
「政治空白のツケを払うのは国民だ」
総裁選前倒し論と党内情勢
総裁選前倒し論は、先の参院選での与党の大敗を背景に浮上した。党内では早期立て直しを求める声が強まり、地方組織からも前倒し要求が相次いでいる。しかし、総裁選の実施可否に時間を費やせば、その間に政策決定が停滞し、国民生活に影響が及ぶことは避けられない。
特に外交・経済分野では、米国との関税協議や物価高対策といった喫緊の課題が山積している。こうした状況で政治空白が生じれば、国内外の信頼を損ないかねない。
相互関税問題と政治機能不全
野田氏が懸念を示した相互関税問題では、米国が日本を特例措置から外したことで輸出産業や消費者物価への影響が広がっている。訪米した赤沢亮正経済再生担当相は早期修正を求めたものの、具体的な時期は示されず、政府の交渉力不足を指摘する声もある。
こうした中、与党第一党である立憲民主党は、憲法に基づき内閣不信任決議案を提出する権限を持ちながら、その行使を見送っている。政治空白を避けるべきと訴える一方で、不信任案を通じて首相進退に直接迫る手段を取らない姿勢は、「及び腰で無責任」との批判も招いている。
求められる迅速な決断と責任ある行動
政治空白を回避するためには、与党が総裁選の時期や首相の進退を速やかに決めるだけでなく、野党もまた持てる権限を活用し、責任を持って政治を動かす必要がある。与野党双方が決断を先送りすれば、国民生活や国益を守る政治の機能は著しく低下する。
野田氏の発言は、石破政権への警告であると同時に、野党としての行動力も問われていることを示している。口先だけでなく、実効的な政治行動が求められる局面だ。