2025-06-02 コメント: 1件 ▼
「厚生年金の流用」批判止まず 立民の年金法案合意に広がる不信と混乱
立民に非難殺到 年金改革法案を巡る混乱
年金制度改革を巡り、立憲民主党が与党と合意した修正案が波紋を広げている。特に厚生年金の積立金を活用して国民年金(基礎年金)を底上げする方針が、「厚生年金の流用ではないか」とSNSを中心に激しい批判を浴びている。党内では参院選への影響を懸念する声も強く、立民執行部は説明に追われている。
「電話もメールも止まらない」 党内に広がる動揺
立憲民主党の山井和則氏は2日の党内会合で、「朝から晩まで抗議が殺到している」と報告し、党本部が混乱に包まれている様子を明かした。SNSやメール、電話で寄せられる批判の多くは「誤解に基づくもの」との見解を示しつつも、対応に追われる日々が続いている。これに対し、長妻昭代表代行は「制度の歪みを現実的に是正することが重要だ」と訴え、合意の正当性を強調した。
「遺族年金カット」への怒り 他党も攻勢
年金法案には、国民年金の引き上げに加え、遺族厚生年金の見直しも含まれており、特に「遺族年金の削減」との解釈がネット上で炎上している。国民民主党の玉木雄一郎代表はX(旧Twitter)にて「今回の年金改革法案には、遺族年金の大幅カットも含まれている。自公立の3党は、今日にも衆議院を通過させようとしているが、あり得ない」と投稿し、立民の動きを厳しく批判した。
さらに、日本維新の会もこの動きに反発。「改革と呼ぶには程遠い」「密室合意だ」として、立民の姿勢を問題視している。これにより、野党間でも年金改革に対する立場の違いが鮮明になっている。
参院選への影響必至 党内からも危機感
参院選を目前に控える中で、今回の批判の拡大は立憲民主党にとって大きなリスクとなっている。党内では「こんなに反発が強いのなら、誰も年金に手をつけなくなる」との声も漏れ、改革を進めたことへの後悔がにじむ。
立民は、所属議員向けに年金法案の趣旨や誤解に対する説明文書「Q&A」を配布し、地域での説明強化を進めている。しかし、それでも火消しには至っていない。
ネットユーザーの声
SNS上では、政策内容への批判や立民への不信感が広がっている。
「厚生年金を使って国民年金を底上げ?納得できないよ」
「こんな法案に乗る立民、もう二度と投票しない」
「遺族年金を削ってどうするの?そこは守らないといけない部分でしょ」
「大連立の布石か?政権交代も望めないなら野党の意味がない」
「立民まで信用できなくなった。改革ではなく改悪だ」
立憲の今後に注目 信頼回復なるか
今回の年金法案合意は、立民が「政権担当能力」を示す狙いがあったとされるが、結果的に有権者の不信を買う形となった。SNSでの炎上が投票行動に影響を与える可能性は否定できず、立民にとっては痛手だ。
党は今後、与党との距離を見直しつつ、年金問題への誠実な説明を積み重ねていく必要がある。「現実的な選択」が批判を浴びる中で、立民が信頼をどう取り戻すかが問われている。