2025-05-22 コメント投稿する ▼
立憲・野田代表、不信任案には慎重姿勢 年金改革協議を優先
内閣不信任案に慎重姿勢 野田代表「今は話す段階ではない」
立憲民主党の野田佳彦代表は22日夜に出演したBS11の番組で、内閣不信任決議案の提出について問われた際、「年金制度改革に関する協議が始まったばかりの段階で、それを持ち出すのは早すぎる」として、現時点での提出には否定的な考えを示した。
野田氏は、政府と野党との年金法案に関する修正協議が始まっており、「協議中に“不信任案を出すかも”などと口にすれば、そもそも交渉が成り立たなくなる」と指摘。さらに「まだ時期尚早。そんな話をするのは、陽が高い真昼間に酒を飲むようなものだ」と、例えを交えて自制の姿勢を明確にした。
“中身なし”の年金法案、修正協議で進展も
今回焦点となっている年金制度改革法案について、立憲民主党は従来より「中身が伴っていない」と批判を繰り返してきた。中でも野田氏は「中身のないあんパン」と揶揄し、実効性を疑問視していた。
しかし、政府与党側は今月に入り、立憲民主党の修正案の一部受け入れに前向きな姿勢を見せており、野党提案による基礎年金の改善に向けた条項の盛り込みも議論されている。月内にも修正内容をめぐって与野党が合意できるかどうかが注目されている。
不信任案提出は交渉の「最後のカード」か
一方、野田代表は「交渉相手が全く耳を貸さず、まともに話し合おうとしなければ、不信任案も考えざるを得ない」と述べ、協議の進展次第では内閣不信任案を切る可能性もあるとした。ただし、現段階ではあくまで「交渉が第一」と繰り返した。
また、同党の玄葉光一郎副議長も「もし提出すれば、高い確率で可決する可能性がある」と語っており、党内には一定の危機感と戦略的な構えがあることもうかがえる。
ネットの声:現実的な判断に評価の声も
SNS上では、野田代表の慎重な対応を評価する声や、与党への不信感を示す投稿が多数寄せられている。
「野田さんの“昼間から酒”発言、妙にリアルで笑ったけど言ってることは正論」
「ちゃんと交渉してるなら今は不信任案のタイミングじゃないよね」
「与党もようやく重い腰を上げたか…野党の圧力も無駄じゃなかった」
「このまま合意形成できれば、不信任案なんて出さなくてもいい」
「とはいえ、最後はまた逃げられるのではと警戒してる」
年金制度改革をめぐる与野党協議は、法案の中身をめぐる攻防の焦点だ。立憲民主党はあくまで建設的な修正を求める姿勢を貫きつつも、協議が破綻した場合には内閣不信任案の提出を辞さない立場を見せている。今後、与党がどこまで歩み寄るかによって、政局の緊張感はさらに高まることになりそうだ。