2025-03-19 コメント投稿する ▼
野田佳彦代表、食料供給法改正で世論喚起へ 参院選に向け農業政策を強調
農水委での質疑に立った理由
野田代表は「初めてのおつかいみたいな気持ちでやった」と冗談交じりに切り出しつつ、農業政策への関心の高さを強調した。党として参院選に向けた農業支援策の具体化を進めており、その「頭出し」として質疑に立ったという。
「昨年の農業基本法改正で、立憲としてもいろいろな提案をしたが、残念ながらほとんど取り入れてもらえなかった。だからこそ、今度の基本計画にはしっかり反映してもらいたいという思いを込めた」と語った。
食料供給困難事態対策法の改正案で世論喚起へ
食料供給困難事態対策法の改正案については、「野党として法案を出し、世論を喚起することが重要だ」との考えを示した。
この法律は、異常気象や国際情勢の変化などで食料が不足した際、政府が農家に増産を指示できるようにするものだが、現行の内容では農業現場の実情に合っていない部分もあると指摘されている。野田代表は、「政府の権限が強まるだけでなく、農家への支援策もセットで議論すべきだ」と訴えた。
参院選に向けた農業政策の重要性
夏の参院選について、「32の1人区が勝負だと思っている」と語る野田代表。これらの地域は、かつては自民党の地盤で農業が盛んな土地が多いが、近年は衰退が目立ち、不満が高まっていると分析する。
「毎週末、地方を回っているが、農業が衰退したことへの怒りや不安の声をたくさん聞く。いい候補者を立てて、しっかりとした農業政策を掲げれば勝てる。農政は、今回の選挙で非常に大事なテーマだ」と強調した。
自民党の政治資金問題に言及
自民党の「政治とカネ」の問題についても触れ、最近報じられた岸田前総理の商品券配布問題を取り上げた。
「今までは『石破総理の10万円の商品券問題』という扱いだったが、岸田前総理も関わっていたとなると、自民党の政治文化そのものの問題になってくるのではないか。かなり根深い問題だ」と指摘した。
立憲民主党としては、石破総理を政治倫理審査会に呼び、「商品券を複数回配ったということは、そういう慣例があったのか、それとも誰かに指示されたのか」を明らかにする考えだ。
内閣不信任案の可能性には慎重な姿勢
内閣不信任案の提出については、「まずは政倫審や予算委員会でしっかり追及し、その結果を踏まえて判断する」と慎重な姿勢を示した。
「いま大事なのは徹底的に問題を明らかにすること。その上で、どのタイミングでどういう手を打つかを考えたい」と述べた。
森友学園問題、財務省の文書公開に注文
森友学園問題をめぐる財務省の決裁文書改ざん問題についても言及した。同日、財務省が公開文書の一覧とスケジュールを示す予定になっているが、「総理が決断したからこそ、きちんとした形で公開されるべきだ」とクギを刺した。
「黒塗りだらけの文書なら意味がない。中身を見て、評価するに値するものかどうか判断したい」と述べ、今後の動きを注視する考えを示した。