2025-09-07 コメント投稿する ▼
立憲民主党・野田代表が執行部刷新へ サンクチュアリ起用と大連立の思惑
立憲民主党の野田佳彦代表は、党の立て直しに向けて執行部の大幅刷新を検討している。 野田氏は小川淳也幹事長や大串博志選対委員長を交代させ、党内最大グループ「サンクチュアリ」系から要職を起用する方針を固めつつある。 サンクチュアリ会長の近藤昭一元環境副大臣を代表代行に登用する案や、逢坂誠二前代表代行を選対委員長に起用する案も浮上している。
立憲民主党・野田代表、執行部刷新に着手
立憲民主党の野田佳彦代表は、党の立て直しに向けて執行部の大幅刷新を検討している。参院選での結果が「改選議席の維持」にとどまったことで求心力の低下が指摘される中、挙党態勢を整備する必要があるとの判断だ。11日に両院議員総会を開き、新体制を発足させる予定となっている。
野田氏は小川淳也幹事長や大串博志選対委員長を交代させ、党内最大グループ「サンクチュアリ」系から要職を起用する方針を固めつつある。サンクチュアリは30人規模を誇るが、昨年の代表選後に小川氏が幹事長に就任したことで不満を抱き、距離を置いてきた経緯がある。今回の刷新は、党内最大派閥を再び取り込み、基盤を固める狙いがある。
「また派閥人事でリベラル色が強まるのでは」
「参院選に負けた責任は執行部だけではないはず」
「野田代表は挙党態勢を築けるのか」
「サンクチュアリの影響力が増すと保守層は離れる」
「結局また大連立の布石ではないか」
サンクチュアリ系の存在感と人事の焦点
野田氏はサンクチュアリ系の枝野幸男元代表と2度協議し、党運営への参画を打診した。枝野氏は消費税減税に反対姿勢を崩しておらず、野田氏が重用すれば党内に新たな火種を抱えることにもなる。サンクチュアリ会長の近藤昭一元環境副大臣を代表代行に登用する案や、逢坂誠二前代表代行を選対委員長に起用する案も浮上している。
一方で、幹事長人事は党運営の要であり、野田氏と盟友関係にある安住淳衆院予算委員長の名前も有力視される。安住氏は自民党(自由民主党)とのパイプが太いことで知られ、「大連立への布石」との見方が広がれば、党内にさらなる亀裂を生む恐れがある。
減税をめぐる対立と党内力学
立憲民主党の政策課題の一つは、消費税減税をめぐる立場の違いだ。枝野氏は一貫して減税に否定的であるのに対し、党内外では「物価高の中で国民が求めているのは給付金や補助金ではなく減税だ」との声が高まっている。国民生活を守るには税負担の軽減が不可欠との世論がある一方、財政規律を重視する勢力との間で溝が埋まらないままだ。
また、企業献金や団体献金の是非も火種の一つとなっている。不透明な献金が政策決定に影響を及ぼす可能性は、与野党問わず国民の不信感を招いている。立民が自民党との違いを明確にするためにも、この問題を避けて通ることはできない。
大連立の思惑と泥舟政権批判
野田代表が安住氏を幹事長に起用した場合、自民党との「大連立」の可能性が取り沙汰されるのは必至だ。連立は選挙区調整など現実的な要因が絡むが、国民からは「泥舟政権に加担するのか」と厳しい目が向けられるだろう。
石破政権の崩壊後、自民党総裁選が前倒しされる中で、野党第一党の立民がどう対応するかは日本政治の安定に直結する。執行部刷新が党勢回復の起爆剤となるのか、それともさらなる分裂を招くのか。野田代表の決断に党内外の視線が注がれている。