2025-05-26 コメント投稿する ▼
群馬県知事、トランプ関税の影響訴え SUBARU輸出打撃で政府に販路支援を要請
トランプ関税が群馬経済に直撃 知事が販路支援を国に直訴
アメリカのトランプ前政権が再導入を進める「25%の追加関税」が、日本の自動車産業にじわじわと影響を及ぼし始めている。特に影響を受けるとされるのが、SUBARUの工場を抱える群馬県だ。5月26日、山本一太知事が内閣府を訪れ、赤澤経済再生担当大臣と面会。県内経済の打撃を最小限に食い止めるため、政府の支援を強く求めた。
自動車輸出依存の群馬県 「新たな販路が必要」
山本知事は面会の場で、「SUBARUはアメリカ市場への輸出依存度が極めて高く、関税強化は直接的に県内の雇用や経済を揺るがす」と危機感を示した。その上で、政府に対し「アメリカ以外の国々への輸出拡大を支援してほしい」と訴えた。さらに、経済基盤の多様化を見据えた新産業の育成支援にも言及し、地域の構造改革を後押しする政策パッケージの検討を要請した。
赤澤大臣「現場の切実な声を受け止める」
赤澤大臣もこの要請に理解を示し、「自動車産業の重要性は重々承知している。しっかりと産業振興を後押ししていきたい」と応じた。政府内では現在、地方の製造業支援策や貿易ルート多様化を図るための実務的な調整が進んでいるとされ、今後、輸出補助金や低利融資などの施策が検討される可能性がある。
SUBARUなど自動車各社に広がる影響
SUBARUのほかにも、トヨタやホンダといった日本の大手自動車メーカーはすでに数千億円規模の損益下振れを見込んでおり、生産拠点の見直しや米国現地生産への移行を急ぐ動きも出てきている。ホンダは、来期の業績が6,500億円下押しされる恐れがあるとしており、業界全体が「国内製造から海外移管」へと舵を切らざるを得ない状況となっている。
ネットユーザーの声にも危機感広がる
「これは群馬だけの問題じゃない。地方の雇用が吹っ飛ぶ可能性もある」
「知事がちゃんと国に声を届けてくれて良かった。行動が早い」
「関税って企業の問題だと思ってたけど、地元の生活にまで響くとは」
「こういう時こそ政府がしっかり動かないと地方が見捨てられる」
「SUBARUが揺らげば関連企業も総崩れになる。支援は急務」
地域経済と外交政策の交差点に立つ課題
今回の要望は、単なる地方からの陳情ではなく、外交・通商政策の影響が日本の地域社会にどう波及するかを示す象徴的な事例といえる。アメリカとの関係が緊張を増す中で、輸出一本足打法の危うさが露呈しており、政府には外交的対応と並行して、国内産業の多角化や販路支援の具体策が求められている。