2025-05-28 コメント投稿する ▼
台北―石垣便が5年ぶりに再開 地域経済と観光活性化へ新たな一歩
台北―石垣線が5年ぶりに復活 観光・交流の再加速へ期待
台湾・台北と沖縄県石垣島を結ぶチャイナエアラインの定期便が、約5年の空白を経て5月28日に再開された。新型コロナウイルスの影響で2019年から停止されていたこの路線の復活は、観光業や地域経済にとって大きな追い風となると期待されている。
市民と観光業界が歓迎 空港でセレモニー
初便となったCI124便は午前8時に台北を発ち、159人の乗客を乗せて南ぬ島石垣空港に到着。空港到着ロビーでは、地元キャラクターや観光団体のスタッフらが出迎え、泡盛の儀式や記念撮影で華やかに再開を祝った。
中山義隆市長は「待ち望まれていた路線の復活。観光やビジネスにおける交流の拡大が見込まれる」と語り、今後は夏季限定ではなく通年での運航を目指す意欲を見せた。
台湾と最短距離 石垣の魅力再注目
台北―石垣間の距離は約270キロと非常に近く、フライト時間も1時間未満。チャイナエアラインは週2便(水曜・土曜)で運航を開始しており、利便性の高さがインバウンド需要の回復を後押しする。
この路線は、台湾人観光客にとって石垣島へのアクセスを劇的に改善する一方、石垣側にとってもアジアへの「玄関口」としての位置づけを強めるものとなる。
地元住民の平地正三さん(73)は「これまでは那覇経由で時間も費用もかかっていた。直行便なら気軽に行き来できる」と喜びを語る。
地域経済に波及効果 今後はフェリー就航も
観光業が基幹産業となっている八重山地域では、台湾からの観光客増による宿泊、飲食、交通、小売などへの経済効果が期待されている。観光客の回復は、地域の雇用創出やサービス産業の再活性化にも直結する。
さらに、今年9月には台湾・基隆との定期フェリー就航も予定されており、航空と海路の両面から交流を深めるインフラが整いつつある。
復路以上の未来を描く再開
台北―石垣線の再開は、単なる国際便の復活にとどまらず、地域経済の回復や国際交流の深化を後押しする象徴的な動きだ。今後はさらなる便数拡大や年間運航への転換、さらには新たな観光戦略との連動も期待される。再び動き出した空の架け橋が、台湾と八重山の未来を結ぶ強い絆となるかに注目が集まる。