2025-05-16 コメント: 1件 ▼
中山市長「国旗に敬意を示すなと教わった」沖縄教育に再考促す実体験発言
教育で刷り込まれた“反国家的意識”に疑問呈す
沖縄県石垣市の中山義隆市長が16日、報道陣との懇談の中で、自身が受けてきた歴史教育について「偏向に近かった」と語った。その象徴として、日の丸や君が代に関する教育を取り上げた。「小・中・高の学校生活では、国旗に敬意を払うことを良しとしない空気があった」と語り、高校を卒業後に本土の大学に進学した際も、入学式で起立しなかったという。「当時は、それが沖縄のアイデンティティーだと信じていた」と振り返る。
しかし、大人になり社会に出ていく中で、国旗や国歌に対する見方が変わったという。「自分が受けてきた教育がすべてではなかったと気づいた。偏った価値観の中にいたと感じた」と明かし、自らの内面の変化を語った。こうした発言は、長年沖縄の一部で問題視されてきた教育のあり方を再び問い直すものとして注目されている。
沖縄戦の見方に多様性を持つべきと強調
記者から西田昌司参院議員の「ひめゆりの塔」展示に関する発言への見解を問われた中山市長は、直接的な論評を避けつつも、「沖縄戦には一面的では語れない現実があった」と述べた。日本軍が住民に自決を強要した事例があった一方で、助けた事例や命を救った証言もあるとし、「極限の状況下では誰もが正しい判断を下せたわけではない。だからこそ、今を生きる私たちが同じ過ちを繰り返さないようにすることが大事だ」と語った。
発言に共感広がるSNS上の声
中山市長の率直な発言に対し、SNS上では支持や共感の声が相次いでいる。
「沖縄の教育現場が抱える問題を真正面から語った中山市長、勇気ある発言だと思う」
「国旗に敬意を示すことが『悪』だと教えられてきた人がいるなんてショック」
「実体験をもとにした発言だからこそ重みがある。もっと全国に伝えるべき」
「歴史は一面だけでは語れない。市長の冷静な分析に納得した」
「こうしたバランス感覚を持つリーダーが沖縄にいるのは心強い」
中山市長の発言が投げかけた問い
今回の中山市長の発言は、単に沖縄戦や教育の問題にとどまらず、「情報の受け手が何を信じ、どう向き合うか」という日本社会全体の問いかけにもつながっている。教育が特定の価値観に偏ることで、多様な意見や視点を許容しない空気が生まれていないか。中山市長の経験は、そうした現実を浮き彫りにする。
そして今、その教育を受けた世代が、自らの歩みの中で見つけた気づきを社会に還元しようとしている。国や地域、そして過去の出来事と、私たちはどう向き合うべきか――中山市長の言葉は、静かだが確かな問いを私たちに投げかけている。