2025-03-12 コメント投稿する ▼
石垣市、水道水から検出されたPFASの由来を訂正 市議会で原因特定できずと報告
■最初の答弁と訂正の経緯
石垣市水道部は、12日の市議会で、井上美智子議員(共産党)からの質問に対し、取水地周辺にPFASの発生源となる施設がないため、PFASは自然界に存在する物質である可能性があるとの見解を示しました。しかし、この見解に対して環境省は、PFASは「基本的に人工的に作られた物質であり、自然由来ではない」と否定していました。
そのため、17日の市議会最終本会議で嘉手川部長は、「水道部としての見解を改め、原因はまだ特定できていない」と訂正し、問題の調査を継続することを約束しました。
■PFASとは?
PFASは「パーフルオロアルキル物質」の略で、化学的に安定した性質を持ち、環境中で長期間残留します。これが水道水に含まれると、人間の健康への影響が懸念され、特に発がん性や内分泌かく乱作用などが指摘されています。日本でも、PFASの汚染は全国的に問題となっており、水道水や土壌、さらには生物の体内にも蓄積される可能性があるため、早急な対応が求められています。
■沖縄県内でのPFAS問題
沖縄県内でも、これまでに複数の場所でPFASが検出されています。2018年度には、沖縄県内のいくつかの取水地で基準値を超えるPFASが確認され、地域住民への影響を懸念する声が上がりました。石垣市の今回の問題も、その延長線上にあるといえます。
■全国の取り組みと今後の課題
現在、全国的にPFASの汚染を調査する動きが強まっており、国土交通省や環境省は、各地の水道施設におけるPFASの検出状況を把握し、対策を講じています。沖縄県内でも、今後さらなる調査が必要となるでしょう。石垣市も、住民への情報提供を行いながら、引き続き調査を続け、原因の特定に努める必要があります。