2025-07-24 コメント投稿する ▼
石破茂首相の戦後80年談話に青山繁晴氏が警戒 「権力の執着」と「安倍談話」への対抗意識を指摘
青山繁晴氏、石破首相の戦後80年談話に警鐘 「権力への執着」「談話はリスク」
自民党の青山繁晴参議院議員が24日、自身の動画で石破茂首相に対し、戦後80年談話の発出を強く警戒する見解を示した。発言は、自民党が参院選で歴史的大敗を喫し、石破首相の進退が焦点となる中でなされた。青山氏は「どうあがいても辞めざるを得ない」としながらも、「談話を出したいという強い意思を感じる」と語り、首相が終戦記念日前後まで続投を模索している可能性を示唆した。
「安倍談話」への対抗心か 歴史認識に火種
青山氏は動画内で、石破首相が「安倍晋三元首相の戦後70年談話を許せないのではないか」と指摘。「安倍談話が歴史的に定着するのが我慢ならないのだろう」との見解を語り、石破氏が自身の歴史観を後世に刻もうとしている可能性を警戒した。
これに対し、自民党内の保守系グループ「日本の尊厳と国益を護る会」(代表:青山氏)は、80年談話を発出しないよう官邸側に申し入れを行っているが、公式な回答は得られていないという。
「戦後談話を個人の感情で出すべきではない」
「あの内容が“歴史”になるのは怖すぎる」
「談話を出したあとに辞任とか、最悪のやり方」
「安倍談話を改変したいだけに見える」
「最後に歴史に名前を刻もうとする動きにしか見えない」
市民・有権者の声にも、政治的なタイミングでの談話発出に対する不信感が広がっている。
「権力の味」への執着? 安倍氏の私評も引用
青山氏は、かつて安倍晋三元首相が石破氏を「意外と権力が好きなんだよ」と評していたことを紹介。「ネチネチと小さいことを言い続ける人」として私的に酷評していたことにも触れた。そうした背景から、「石破首相は潔く身を引くことはないだろう」「談話を出した後に『身を処する』と言うのでは」と批判した。
この見立ては、石破首相の進退判断が先送りされていることと重なる。首相は8月末までに進退を明らかにするとしているが、終戦記念日直後という節目のタイミングに談話を出すことが「花道」となるのではないかとの懸念が、自民党内でもくすぶっている。
談話の意義とリスク 「一言」が歴史を変える可能性も
戦後80年の節目である2025年において、首相による歴史談話は日本の外交・教育・対外関係にも大きな影響を与える。特に近隣諸国との関係や、国内の歴史認識の枠組みにおいて、「首相談話」は単なる政治的言辞では済まされない重みを持つ。
一方で、談話が政権末期の「置き土産」や「自己満足」として受け取られれば、社会的な分断や外交摩擦の火種になりかねない。青山氏の警戒感は、そうした政治的タイミングと歴史観の私物化に対するものであり、党内の懸念を代弁する形でもある。
石破首相の進退が依然として不透明な中、8月15日を巡る一挙手一投足は、日本の歴史観と政治のあり方に大きな影響を与えることになりそうだ。