2025-03-25 コメント投稿する ▼
名古屋市、内申点評価の実態調査へ 教育長が不適切な運用に驚き
調査の発端
問題が発覚したのは、朝日新聞が入手した文書によるものだ。この文書には、「評定平均は2.9~3.2程度におさめる」「1と2の合計が3割程度」「評定平均3.2以上は見直しが必要」といった内容が記されており、評価が明らかに相対的な基準で行われていることが示唆されていた。
教育長の反応と対応
坪田教育長は、名古屋市が進める「学びの改革」に逆行するような評価方法に不快感を示し、「今後、学びの方向性を阻害するような運用は避けなければならない」と強調した。さらに、来週から市内全中学校に対して、内申点の評価基準や評定の分布状況の報告を求めるほか、教員間でこのような相対評価に近い文書が共有されていないかも調査する。
専門家の懸念
愛知県内では、内申点が高校受験の合否にも大きく影響するため、専門家からは「絶対評価を謳いながら実際には相対評価で内申点をつけていたのであれば、高校入試の信頼性が損なわれる恐れがある」といった懸念の声が上がっている。この問題は、名古屋市だけでなく、広く教育現場の評価方法全般に影響を与える可能性がある。
調査結果の公表
名古屋市教育委員会は、今後1ヶ月以内を目処に調査結果をまとめ、公表する予定だ。もし不適切な運用が明らかになった場合は、必要な指導を行い、評価方法を改める方針だ。