2025-04-16 コメント投稿する ▼
小池都知事がパリから帰国 「都市の連携で世界共通の課題に挑む」
OECD会合で東京の取り組みを発信
今回の訪仏で小池知事は、OECDが開催した都市政策に関する国際会議「チャンピオン・メイヤーズ総会」に参加。東京を代表するステアリンググループの一員として登壇し、格差是正や環境問題といった都市が抱える共通の課題について、東京の事例を紹介した。
また、OECDが新たに始めた都市戦略会議「Urban Days」のオープニングセッションでも基調講演を行い、東京が進めるデジタル政策やエネルギー転換の取り組みについて説明。「都市は世界的課題の最前線にいる。だからこそ、都市同士の連携が今まで以上に求められている」と語った。
揺れる世界情勢に都市がどう向き合うか
会合では、米国の高関税政策が話題の一つに上った。小池知事は「アメリカの関税政策自体が非常に揺れている。これこそ不確かさの象徴であり、各国の都市が等しく困惑している」と述べ、国の政策が都市の経済や市民生活に与える影響の大きさを指摘した。
こうした不透明な国際情勢に対して、小池知事は「都市レベルでのネットワークを強めることが、結果として世界の安定にもつながる」と述べ、都市外交の意義を強調した。
スタートアップの拠点も視察
パリ滞在中、小池知事は世界最大級のスタートアップ支援拠点「スタシオン・エフ」を視察。現地で展開している日本企業の担当者と交流し、「日本市場にとどまらず、世界を舞台に挑戦しようとする姿勢に頼もしさを感じた」と感想を述べた。
東京都もスタートアップ支援に力を入れており、「東京版スタシオン・エフ」を目指した取り組みが今後加速するとみられる。
帰国後の展望
帰国後、小池知事は「国や地域を超えて多くの都市が似たような課題に直面している。その課題を共有し、解決策をともに考えることが未来の都市づくりにとって非常に大切だ」と記者団に語った。
パリでの議論を踏まえ、今後は都政にどのように活かしていくかが注目される。
- 小池都知事がOECD会合で都市間連携の重要性を強調
- 米国の高関税政策について「不確実さが困惑を生んでいる」と指摘
- パリのスタートアップ拠点「スタシオン・エフ」を視察し、グローバル展開を評価
- 都市同士の連携によって、地球規模の課題に対応する方針を示した