2025-03-22 コメント投稿する ▼
都議選、3ヶ月後に迫る激戦—自民党の逆風と知事与党の過半数維持が焦点
■ 自民党、裏金問題で逆風
都議会第一党を占める自民党は、現在、厳しい局面に立たされている。派閥を巡る裏金問題が報じられ、さらに会派のパーティー券収入を不記載にしていた件も発覚。これにより、「政治とカネ」の問題が再燃し、党内からは「逆風は避けられない」との声が上がっている。自民党としては、今回の選挙で現有議席をどの程度維持できるかが最大の焦点だ。
■ 知事与党の過半数維持がカギ
小池百合子都知事が特別顧問を務める地域政党「都民ファーストの会」は、現在、都議会において自民党と公明党と連携して「知事与党」を形成している。3会派で全議席の6割以上を占めているものの、過半数を割り込むような事態になると、小池都政の運営に支障をきたすことが懸念されている。
昨年7月の都知事選で小池氏が約300万票を獲得し、圧勝したことから、都民ファーストの会の支持基盤は安定していると見られている。しかし、国民民主党がどこまで支持を広げられるかも今後の都政を左右するポイントとなるだろう。
■ 野党の動きと新党の台頭
一方、共産党と立憲民主党は、小池都政に対抗する立場を鮮明にし、特に「政治とカネ」の問題を巡って自民党を追及している。両党は、1~3人区で候補者調整を進めており、選挙戦がさらに白熱することが予想される。
また、現有1議席の日本維新の会や、新たに議席獲得を目指すれいわ新選組も擁立作業を進めており、新たな勢力が台頭する可能性もある。さらに、昨年の都知事選で次点となった石丸伸二氏が立ち上げた地域政党「再生の道」は、都議選に初挑戦する予定だ。全42選挙区に候補者を擁立する方針を示しているが、知事選での不正支払い問題が影響し、一時的に勢いを失いつつあるとの指摘もある。しかし、無党派層へのアプローチやSNSでの注目度の高さから、「台風の目になる可能性はまだある」と警戒する声もある。
都議選を迎えるにあたり、自民党は「政治とカネ」の問題で厳しい立場に立たされており、過半数維持の行方が注目される。一方、都民ファーストの会を中心とした知事与党の動向も焦点となるが、野党の攻勢や新党の台頭によって、選挙戦は予測が難しい展開を見せそうだ。今後の数ヶ月で、東京都の政治の未来を左右する重要な戦いが繰り広げられることになるだろう。