2026-03-23 コメント投稿する ▼
那覇市とCBcloud株式会社が災害時物資配送協定 1000台超のIT物流で防災強化
沖縄県那覇市は2026年3月18日、IT技術を活用した物流プラットフォームを運営するCBcloud株式会社と、災害時における支援物資配送の協力協定を締結しました。 - 那覇市とCBcloud株式会社は2026年3月18日、災害時の支援物資配送に関する協力協定を締結した。
那覇市は2026年度の施政方針でも「那覇市地域防災計画の更新」や「民間企業との連携強化」を明記しており、今回の協定はその具体的な取り組みの一つとなります。
配送プラットフォーム「PickGo」を活用、1000台超のドライバーを即時確保
今回の協定で活用されるのは、CBcloud株式会社が運営する配送プラットフォーム「PickGo(ピックゴー)」です。このサービスは荷主と配送ドライバーを直接つなぐ仕組みで、軽貨物5万人・二輪車2万人・一般貨物2000社以上の配送パートナーが登録する国内最大級のプラットフォームです。配車にかかる時間は最短56秒、配車率は99.2パーセントを誇り、平常時から即時配送の実績を積み上げています。
今回の協定では、災害が発生した際にPickGoを通じて大型車から軽貨物車まで1000台以上の車両をいち早く確保し、支援物資の配送に活用します。狭い道が多い住宅街への配送にも対応できることから、那覇市内の入り組んだ地区や住宅密集エリアへの物資輸送にも威力を発揮することが期待されています。
「軽トラや軽貨物がすぐ呼べる仕組みが災害に使われるのはいいアイデア。普及してほしい」
CBcloud株式会社の松本隆一代表取締役最高経営責任者は、「独自のIT技術と配送パートナーの力を駆使し、物流の面から那覇市を支えていきたい」とコメントしています。
那覇市出身CEOが手がける沖縄発のITスタートアップ
CBcloudは2013年の設立以来、「届けてくれる」ことにもっと価値をというビジョンのもと、物流業界のIT化を推進してきました。松本代表は那覇市出身で、もともと国土交通省の航空管制官として羽田空港に勤務していた異色の経歴を持ちます。2024年10月25日には、沖縄への人材獲得戦略の加速と地元経済への貢献を目的に、本社を東京から那覇市へ移転しました。
現在、CBcloudの沖縄拠点にはシステム開発や運行管理などを担う約50人の従業員が在籍しており、来年度中に100名規模の事業拠点とすることを目指しています。沖縄県内企業のデジタル化支援や人材育成にも力を入れており、今回の那覇市との協定締結は、地元企業として地域に根ざした取り組みを深める上での重要な節目となります。
「地元那覇のIT企業が市と組んで災害支援。沖縄の企業がこういう形で貢献するのは誇らしい」
CBcloudはこれまでにも自治体との連携実績があります。2020年には大阪府東大阪市・富田林市と協定を締結し、2021年には自治体向けに自宅療養者への支援物資配送サービスを本格的に開始しています。こうした実績が、今回の那覇市との連携の背景にあるといえます。
「物流の2024年問題」が加速する時代、防災物流にもITが不可欠
近年、物流業界では「2024年問題」と呼ばれるドライバー不足が深刻化しています。ドライバーの残業規制が強化されたことで輸送能力が低下し、特に大規模災害時に支援物資が届かないという課題が全国的に懸念されています。
「能登の被災地でも物資は届いているのに配れないという問題があった。こういう仕組みが全国に広がるといい」
そうした中、ITプラットフォームを使ってドライバーを即時かつ柔軟に確保できる仕組みは、災害時の物流課題を解決する切り札として各方面から注目されています。平常時から使われているプラットフォームが災害時にも即座に機能する点は、公的機関が単独で準備する配送体制よりも大きな強みです。
「こういう公民連携こそが、税金の無駄なく防災力を高める方法だと思う」
那覇市は今後も民間企業との連携協定の締結を継続的に進める方針です。台風の多い沖縄において、物資輸送の迅速化は市民の命に直結する問題です。今回の協定が実際の災害時に機能するよう、平常時からの訓練や連絡体制の構築が引き続き求められます。
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まとめ
- 那覇市とCBcloud株式会社は2026年3月18日、災害時の支援物資配送に関する協力協定を締結した。
- CBcloudの配送プラットフォーム「PickGo」を活用し、大型車から軽貨物車まで1000台以上の車両をいち早く確保できる体制を整備する。
- 狭い住宅街への配送にも対応可能で、避難所・防災拠点への食料等の輸送に期待が寄せられている。
- 那覇市出身の松本隆一代表が率いるCBcloudは2024年10月に本社を東京から那覇市へ移転。地元発のITスタートアップとして地域貢献を深めている。
- 過去には自治体向けの自宅療養者支援物資配送を実施するなど、公的機関との連携実績がある。
- 物流の2024年問題でドライバー不足が深刻化する中、ITを活用した平常時・非常時一体型の物流体制の整備が急務となっている。