2025-05-10 コメント投稿する ▼
「資本論」を通じた社会変革を学生に訴え 志位和夫議長、オンラインゼミで講演し学習運動拡大呼びかけ
資本論の再評価、学生ゼミで学ぶ社会変革
日本共産党の志位和夫議長は10日、民青同盟が主催した学生向けオンラインゼミ「いま『資本論』がおもしろい」で講演し、現代社会における『資本論』の意義と、その学習の重要性を強調した。志位氏は講演後、記者団の質問に答え、社会には独自の法則が働いており、社会変革にはその構造を理解し、人々が行動することが不可欠であると述べた。
『資本論』が示す社会の法則と変革の可能性
志位氏は、『資本論』が資本主義の仕組みを科学的に分析し、資本の搾取構造を明らかにした書であると説明。その上で、米国ではバーニー・サンダース氏を支えるグループで『資本論』の読書会が拡大し、欧州でも労働組合を中心に学習会が開催されていることを紹介した。こうした動きは、世界中で『資本論』が再び注目を集めている証拠だという。
「明治維新の前年に刊行された『資本論』が、現代の社会をも分析する力を持っている。それが、若者たちに支持される理由だ」と語り、日本においても『資本論』を通じた学習運動を広げ、若者を党に迎え入れたいとの意向を示した。
現代日本の課題に通じる『資本論』の視点
志位氏はまた、現在の日本社会における搾取の実態にも触れた。企業利益は増え続ける一方で、労働者の賃金は低迷し、過酷な労働条件が横行している現状を『資本論』の視点から分析。労働者の「自由な時間」が奪われ、社会的発展が阻害されると指摘し、「こうした現象はマルクスが『資本論』で論じた搾取の構造そのものだ」と強調した。
「社会を変えるためには、表面的なスローガンではなく、社会の仕組みを深く理解し、その変革に向けた理論的基盤を持つことが重要だ」と語り、短いフレーズに頼らず、しっかりとした理論的な分析を重視すべきだと訴えた。
学生の反響と学習運動の広がり
オンラインゼミには多くの学生が参加し、「資本論の解説が分かりやすかった」「社会の仕組みを知りたい」という声が上がった。講演後の質疑応答では、学生からの質問にも丁寧に答え、複雑な社会問題を『資本論』の視点から解説。志位氏は「社会は自然に変わらないが、人々が行動することで変えられる」と強調し、学習運動の拡大を呼びかけた。
「今の社会の不公平や矛盾を理解し、解決策を見つけるためにも『資本論』は必読の書だ。マルクスの分析を学び、自分たちの未来を切り開いてほしい」と、若者たちに向けたメッセージを発信した。
* 志位和夫議長が民青同盟主催の学生オンラインゼミで講演し、『資本論』の学習の重要性を強調。
* 世界で『資本論』の学習が広がり、若者たちが社会の仕組みを理解し変革を目指す動きが活発化。
* 日本でも企業利益は増え続けるが、労働者の賃金は低迷しており、搾取構造が続いていると指摘。
* 若者たちに向け、理論的な学びを通じた社会変革への参加を呼びかけた。
このように、志位氏は学生たちに向けて『資本論』の学習を促し、社会の複雑な構造を理解し、変革を実現する力を養うことの重要性を説いた。