2026-03-05 コメント投稿する ▼
外務省が中東6か国を渡航中止勧告に引き上げチャーター機で邦人退避支援
外務省は2026年3月5日、中東6か国の危険情報を上から2番目となるレベル3の渡航中止勧告に引き上げたと発表しました。イランによる民間施設や外交施設への攻撃で情勢が悪化したことを受けた措置です。日本政府は現地の国際空港閉鎖により出国が困難な状況を受けて、チャーター機を手配して邦人退避を支援します。
6か国をレベル3に引き上げ
渡航中止勧告の対象となるのは、クウェート、サウジアラビア、バーレーン、カタール、アラブ首長国連邦、オマーンの6か国です。外務省はこれまでレベル2の不要不急の渡航自粛としていましたが、イランによる攻撃で情勢が急速に悪化したため、レベルを引き上げました。
2026年2月28日にイスラエルと米国がイランを攻撃したことを受けて、イラン革命防衛隊は周辺国にある米軍基地に報復攻撃を実施しました。この攻撃により、中東地域全体で空港の閉鎖や航空便の運航停止が相次いでいます。
外務省は2月28日、緊急対策本部を立ち上げて邦人の安全確保や海路・空路の状況把握を進めています。現地に滞在する日本人に対して、複数の情報源から最新情報を収集し、米国の軍事施設等に近づかないよう呼びかけています。
「中東に出張中の夫と連絡が取れなくて心配」
「空港が閉鎖されて帰国できないって本当に怖い」
チャーター機で邦人退避を支援
邦人退避をめぐっては、現地の国際空港の閉鎖により出国が困難な状況を受けて、日本政府がチャーター機を手配します。クウェート、バーレーン、カタール、アラブ首長国連邦にいる日本人の希望者を、空港が稼働しているサウジアラビアのリヤド及びオマーンのマスカットに陸路で退避させます。
その後、日本政府が用意するチャーター機で、東京まで空路で退避させる計画です。外務省は各国の日本大使館を通じて在留邦人に出国の意向を確認しています。
2026年3月2日時点で、カタールのハマド国際空港、クウェート国際空港、バーレーン国際空港などは空域が閉鎖されており、離発着は行われていない状況です。イランからの攻撃により、ヨルダンやオマーン、サウジアラビアでもフライトに大きな影響が出ています。
「政府のチャーター機が出るなら早く帰りたい」
「陸路で移動するのも危険じゃないのか」
中東全域で情勢が緊迫化
外務省はイラン全土に最も危険度の高いレベル4の退避勧告を発出しています。イスラエルについても一部地域にレベル4、その他の地域にレベル3を発出しています。
中東地域では、カタール、クウェート、バーレーン、アラブ首長国連邦などの主要空港が閉鎖され、数千の航空便が欠航しています。ドバイ国際空港も事実上閉鎖状態となり、中東のハブ空港としての機能がまひしています。
日本と欧州を結ぶ航空路の多くは中東経由であり、今回の事態で運航に大きな影響が出ています。日本航空や全日本空輸などは中東経由の欧州路線の一部を運休せざるを得ない状況です。
「欧州出張の予定があるけどどうすればいいんだ」
エネルギー安全保障への影響も懸念
中東情勢の悪化は、エネルギー安全保障の観点からも日本に大きな影響を与えます。イラン革命防衛隊がホルムズ海峡でいかなる船舶の通過も許さないと通告したと報じられています。
ホルムズ海峡を通過する原油は世界の石油消費量の約2割に当たり、資源物流の要衝です。米国海事機関は、ホルムズ海峡、ペルシャ湾、オマーン湾、アラビア海などの海域で軍事活動が開始されており、船舶は可能な限り当該区域を回避することを推奨しています。
日本の資源エネルギー庁によると、2025年12月末時点で国家備蓄や民間備蓄などあわせて合計254日分の石油備蓄があります。ただし、中東情勢が長期化すれば、原油価格の高騰など経済への影響が懸念されます。