2025-09-10 コメント: 2件 ▼
茂木敏充氏が自民党総裁選に出馬 維新・国民との連立模索で「泥舟政権」批判も
茂木氏は国会内で会見を行い、「外交・安全保障、エネルギー政策、憲法など基本的な政策が一致できる政党と新たな連立の枠組みを追求し、力強い政権基盤を固めていく」と強調した。 茂木氏が挙げた連立協議の対象は、日本維新の会と国民民主党である。 支持基盤をつなぎ合わせるだけの政権運営は、政策の一貫性や国民への説明責任を損なう危険がある。
茂木敏充氏、自民党総裁選に出馬表明
自由民主党(自民党)の茂木敏充前幹事長が、自民党総裁選への立候補を正式に表明した。石破茂首相(党総裁)の後任を決める重要な選挙戦に名乗りを上げた形であり、党内外の注目が一気に集まった。69歳の茂木氏は国会内で会見を行い、「外交・安全保障、エネルギー政策、憲法など基本的な政策が一致できる政党と新たな連立の枠組みを追求し、力強い政権基盤を固めていく」と強調した。
これまで少数与党の立場に置かれてきた自民党にとって、政権基盤の強化は喫緊の課題であり、連立政権をめぐる再編の可能性が現実味を帯び始めている。茂木氏が挙げた連立協議の対象は、日本維新の会と国民民主党である。いずれも近年存在感を増しており、国会運営や政策形成での役割が注目されてきた政党だ。今回の発言は、石破政権を「泥舟政権」と見なし、体制強化を狙う茂木氏の姿勢を端的に示すものだ。
「泥舟政権にまた乗り換えるのかと国民は冷めた目で見ている」
「維新や国民と組むなら政策の一貫性が揺らぐのでは」
連立協議の対象に維新と国民
茂木氏が具体的に名前を挙げた日本維新の会と国民民主党は、いずれも現行の与野党構図において独自色を持つ。維新は地方分権や規制改革を強調し、国民は中道的な立ち位置から政策提案を重ねてきた。これらの政党との連立協議が進めば、外交・安全保障や憲法を含む国家的課題に対し、より広範な合意形成を目指す形となる。ただし、政策の方向性や支持基盤の違いから、実際の合意は容易ではない。
茂木氏は「相手があるのでなかなか難しい問題だが真摯に協議し、できるだけ早くそういった形がつくれるようにしたい」と発言した。これは連立交渉の現実的困難さを踏まえつつも、自らのリーダーシップを強調する狙いとみられる。石破政権下での与党運営は不安定さが続き、政策の実効性や国会での法案審議に支障が出てきた経緯もある。そうした背景が、茂木氏の「組み替え」発言の説得力を高めている。
「維新と国民を巻き込んで新連立、果たして長続きするのか」
「外交・憲法で一致と言うが、実際は妥協の産物になりそう」
石破政権からの転換を訴える構図
今回の総裁選は、石破政権の後継をめぐる自民党内の主導権争いでもある。石破首相は就任以降、政権の安定化を掲げながらも少数与党の制約に苦しんできた。国会での議席数の不足は政策遂行に影を落とし、国民の支持率にも反映されている。そのため、茂木氏が「新たな枠組み」を強調するのは、単なる党内権力争いではなく、政権運営の実効性を担保するための現実的な提案と位置付けられる。
しかし一方で、連立の模索は「泥舟政権」批判を免れない。支持基盤をつなぎ合わせるだけの政権運営は、政策の一貫性や国民への説明責任を損なう危険がある。特に外交や憲法といった長期的テーマにおいては、場当たり的な妥協では国益を損なう懸念もある。
「結局は泥舟内での争いにしか見えない」
「誰が船長になっても沈むなら意味がない」
自民党総裁選と「泥舟政権」批判の行方
今回の茂木氏の出馬表明は、自民党総裁選の構図を一変させる可能性がある。石破政権からの転換を訴え、維新や国民との連携を打ち出す戦略は、党内の支持基盤を広げると同時に、有権者へのアピールにもなる。ただし、泥舟政権と揶揄される現状を根本的に変えることができるかどうかは未知数だ。新たな連立の枠組みが単なる数合わせに終われば、国民の信頼はさらに損なわれかねない。
自民党(自由民主党)は今後、総裁選を通じて政権運営の方向性を国民に示す責任がある。外交・安全保障、エネルギー政策、憲法といった根幹分野で、党として一貫したビジョンを示せるかどうかが問われる。泥舟政権からの脱却を掲げるなら、理念と実務の双方で具体的な道筋を明らかにする必要がある。