石破茂の活動・発言など - 19ページ目
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活動報告・発言
公約がついているタイトルは公約に関連する活動です。
日本政府、トルコに人道支援 女性の職業訓練や障がい者支援に43万ドル
日本政府はこのほど、トルコ国内で女性の職業訓練や障がい者支援、小中学校の校舎改修といった5件の地域プロジェクトに対して、総額約43万6,000ドル(日本円で約6,500万円)の無償資金協力を行うことを決定した。これらの支援は、外務省が進める「草の根・人間の安全保障無償資金協力」の一環で、現地の生活向上や社会的弱者への支援を目的としている。 支援の契約締結にあたり、トルコにある日本大使館では式典が行われ、田原大使臨時代理が「この支援が、地域の皆さんの生活をより豊かにするきっかけになることを願っています」と述べた。また、式典に出席したトルコ・日本友好議員連盟の会長ムスタファ・フルキ・ジェヴィズオール氏は「日本とトルコの友情は、遠く離れた距離を超えて築かれてきました。今回のプロジェクトが、地域の協力関係をさらに深めることを期待しています」と話した。 支援の主な内容 今回の支援では、以下の5つのプロジェクトが採択された。 - アフラット郡女性職業訓練機材整備(約11.6万ドル) 女性の自立支援を目的に、洋裁などの技術を学ぶための訓練機材(各種ミシンなど38台)を整備。地元の社会支援団体が実施する。 - イスキリップ郡 高齢者・障がい者搬送車両整備(約6.9万ドル) 医療機関へのアクセスが困難な高齢者や障がい者のために、郊外地域での移動手段となる搬送車両1台を提供。 - ギレスン市 捜索救助用車両整備(約11.3万ドル) 地震や水害などの災害時に活用される救助車両を整備。災害対応力の強化につなげる。 - スッチュレル市 高齢者・障がい者搬送車両整備(約7.1万ドル) 同様に、歩行が難しい住民の生活支援として、専用車両を整備する。 - アヴァノス郡 アカルジャ小中学校校舎改修(約6.6万ドル) 老朽化が進んだ学校の建物を修繕し、児童・生徒が安心して学べる環境を整える。 クルド人問題との関連 日本国内でも議論が続いているクルド人問題との関わりについても触れておきたい。トルコ国内では長年にわたりクルド人との対立が続いており、一部のクルド人が日本に観光ビザなどで入国後、難民申請を行うケースが増加している。 日本とトルコは1956年から観光ビザ免除の取り決めを結んでいるが、この制度を悪用する形での入国が一部で問題視されている。特に、政治的弾圧を逃れて日本に保護を求めるクルド人の存在が注目されており、法務省などではビザの取り扱いの見直しも検討され始めているという。 一方で、トルコ政府は現時点で自国民の海外渡航に特別な制限は設けておらず、クルド人が日本を訪れることについても制限を加えていないのが実情だ。 外交と人道支援のバランス こうした背景を踏まえると、日本政府の今回の支援は、単なるインフラ整備という枠を超えて、トルコ国内の社会的安定への貢献という意味合いも持つ。特に、女性や障がい者といった社会的に弱い立場にある人々への支援は、日本外交が重視する「人間の安全保障」理念の具体的な表れといえる。 トルコ国内には依然として民族・宗教・地域格差といった多くの課題が横たわっている。日本がこうした支援を通じてトルコとの信頼関係を深めることは、中東地域の安定にも一定の役割を果たすとみられている。
公約北朝鮮への圧力継続 日本政府、独自制裁をさらに2年延長
本政府は8日、北朝鮮に対する独自の経済制裁措置を、さらに2年間延長することを閣議決定した。制裁の対象には、北朝鮮籍の船舶の日本への入港禁止や、北朝鮮とのすべての貿易の禁止などが含まれる。現行の制裁は今月13日に期限を迎える予定だったが、北朝鮮による核・ミサイル開発の継続や、拉致問題の未解決を踏まえ、延長が決まった。 ■ 制裁の背景にある日本政府の懸念 日本は2006年以降、北朝鮮の度重なる核実験や弾道ミサイルの発射を受けて、独自制裁を段階的に強化してきた。現在も北朝鮮は国際社会の非難を無視して軍事的挑発を続けており、日本としては看過できない状況が続いている。 さらに、日本人拉致問題は解決の兆しすら見えないままだ。政府は、拉致被害者全員の帰国を実現するためにも、制裁を緩める時期ではないと判断した。 ■ 林官房長官「包括的な解決を目指す」 閣議後の記者会見で林芳正官房長官は、「政府としては、国際社会としっかり連携しながら、拉致、核・ミサイルといった問題の包括的な解決に向けて全力で取り組んでいく」と述べた。 また、制裁の延長は国際的な枠組みにおいても足並みをそろえる意図があるとし、特に日米韓3か国の連携の重要性を強調した。 ■ 北朝鮮の最新動向と日本の危機感 北朝鮮は現在、「国防5カ年計画」の最終年度にあたるとされ、2025年中にもさらなる軍事的挑発に出る可能性が高いとの見方がある。また、ロシアや中国との関係を深めているともされており、国連制裁の実効性にも疑問が出てきている。 こうした中、日本の独自制裁は「圧力の継続」と「国際社会への意思表示」という二重の意味を持っている。 ■ 拉致問題の進展なし、国民の根強い関心 拉致問題については、国内でも世論の関心が根強い。被害者家族の高齢化も進んでおり、「時間との闘い」であることは間違いない。政府は北朝鮮に対し、誠意ある対応を求め続けているが、対話の糸口すら見えないのが現状だ。 - 日本政府は北朝鮮に対する独自制裁をさらに2年間延長。 - 制裁対象は、北朝鮮船舶の入港禁止と全ての貿易禁止。 - 延長の理由は、核・ミサイル開発の継続と拉致問題の未解決。 - 林官房長官は「包括的解決に向けて全力」と表明。 - 北朝鮮はロシアや中国との連携を強め、警戒が高まる。 - 拉致被害者家族の高齢化が進み、早期解決が急務。 政府としては、対話の道を閉ざさずに圧力を維持しつつ、国際社会と連携した外交努力を継続していく構えだ。
石破首相、トランプ氏に包括協議を提案 非関税障壁・投資・エネルギー分野で対話促す
石破茂首相が4月7日、アメリカのトランプ大統領との電話会談で、米国の関税強化に対する対応として、非関税障壁や投資、エネルギー分野を含めた包括的な協議の開始を提案していたことが分かった。政府関係者が11日、明らかにした。 この提案は、日本の輸出企業が直面する追加関税の負担軽減と、今後の米国との経済関係を円滑に進めるための布石だ。首相は「米国との対話を通じて問題の解決を図る姿勢が重要だ」との考えを伝えたという。 トランプ氏は日本の市場開放を強く要求 会談の中でトランプ大統領は、日本が米国製の自動車や農産品を十分に受け入れていないと強い不満を示した。首相に対しては「もっと市場を開くべきだ」と直接要求したという。 実際、アメリカ側では日本の非関税障壁が依然として高いという認識が根強くある。ベセント米財務長官も「日本が迅速に協議に応じたことは評価するが、対応次第では優先的なパートナーとして扱う」と述べ、柔軟な姿勢を求めている。 石破首相、パッケージ対応で主導権狙う 石破首相は、日本側の対応を「包括的パッケージ」としてまとめ、トランプ政権に提示する方針を固めている。具体的には、農産物や自動車だけでなく、エネルギー(液化天然ガス=LNGなど)、投資規制、造船産業に至るまで多岐にわたる分野を交渉の対象とする構えだ。 特にエネルギー分野では、アラスカ産LNGの輸入や、米国産エタノールの受け入れ拡大が議題に上がる見通し。こうした取り組みは、日本が米国の雇用創出にも貢献する姿勢を示す意図がある。 公平なルールと安全保障を重視 首相はまた、日本国内の制度見直しについて「社会的な安全とルールを守ることが前提」と述べており、米側の要求を全面的に受け入れることはしない構えも示している。 日本政府は今後、財務省や経産省を中心に詳細な協議の準備を進め、早期に日米間で経済分野における包括的な枠組み作りに着手したい考えだ。 - 石破首相がトランプ大統領に、非関税障壁や投資・エネルギー分野を含む包括的協議を提案 - 米国は日本の市場開放不足に強い不満。トランプ氏は自動車・農産品の受け入れ拡大を要求 - 石破首相は関税への対抗策として、複数分野の対応をパッケージ化し提示する方針 - LNGやエタノールなど米産エネルギーの輸入拡大も検討 - 国内制度見直しについては、安全保障を重視する姿勢を維持
「ドイツ車は走ってる」石破首相、アメ車の“売れない理由”を冷静反論 左ハンドル対応めぐり日米で温度差
石破茂首相は7日の参議院決算委員会で、トランプ米大統領が「日本は米国の自動車を受け入れていない」と批判したことに対し、「ドイツの車はいっぱい走っている」と反論した。日本市場に対応した右ハンドル車を投入しているドイツの自動車メーカーの姿勢を引き合いに、左ハンドルのまま売ろうとするアメリカ車の市場戦略を暗に批判した形だ。 答弁は立憲民主党の古賀之士議員の質問に対するもので、古賀氏は「アメリカ側の誤解があるなら、首相が国会の場で正すべきだ」と指摘。石破首相は、農産物にかけられる関税の例も出しながら、「米の関税は700%もかかっていない。ミニマムアクセスの分もまったく考慮されていない」と語り、アメリカ側の主張には誤りがあるとの見方を示した。 なぜアメ車は売れないのか 実際、日本の道路を走る輸入車の多くはドイツ車だ。メルセデス・ベンツやBMW、フォルクスワーゲンといったメーカーが、日本の交通事情に合わせて右ハンドル車を供給しているためだ。対して、アメリカ車の多くは左ハンドルのまま。運転しにくい上に、駐車場での券の受け取りなど、ちょっとした場面でも不便がある。 国内販売を本気で狙うなら、仕様を市場に合わせるのが常道だ。そうした努力を怠りながら「日本市場が閉鎖的だ」とする米側の主張に、首相として「それは違う」と言わざるを得なかったということだろう。 かつての首脳会談でも この議論は今回が初めてではない。2014年4月、当時の安倍晋三首相がオバマ米大統領を東京・銀座のすし店「すきやばし次郎」に招いた会談の場でも、同じやりとりがあった。オバマ氏は「GMやフォードの車を見なかった。日本市場が閉鎖的なのでは?」と質問。安倍氏は「ドイツ車はたくさん走っている。欧州メーカーは日本市場に合わせて右ハンドル車を出している」と応じた。 政府は冷静に対応 石破首相は、「私たちは米国とドイツに差をつけているわけではない」と強調。特定の国に対して排他的であるという印象を払拭し、日米間の貿易関係にこれ以上の亀裂が生じないよう配慮する姿勢もにじませた。 米側が強硬姿勢を崩さず、相互関税などの措置を続ける場合、日本企業への影響も避けられない。首相は、「極めて不本意で、極めて遺憾」と述べ、必要に応じて米国と協議を進める考えを明らかにしている。 - 石破首相が、トランプ大統領の「日本は米国車を受け入れていない」との主張に反論。 - 「ドイツ車は日本でたくさん走っている」と述べ、仕様の違い(右ハンドル対応)に言及。 - アメリカ車は左ハンドルのまま販売されることが多く、日本市場で不利な立場にある。 - 2014年の安倍・オバマ会談でも同様の議論があった。 - 首相は「日本は国によって扱いを変えていない」と説明し、冷静に対応する姿勢。
トランプ氏、日本の円安を名指し批判 “通貨操作で輸出優遇”と不満
トランプ米大統領は7日、日本との新たな通商交渉を開始するよう、ベッセント財務長官とグリア米通商代表部(USTR)代表に正式に指示した。ベッセント氏が自身のX(旧ツイッター)で明らかにしたもので、米政権が日本に対して本格的な交渉の構えを見せた格好だ。 大統領は同日、ホワイトハウスで記者団に対し、「関税措置を一時停止する考えはない」と明言。イスラエルのネタニヤフ首相との会談でも、「多くの国が米国と取引するために交渉にやってきている」と語り、日本市場が米国製の自動車を十分に受け入れていないことに改めて不満を示した。 通貨問題も交渉の焦点に トランプ氏はまた、日本円を例に挙げながら、多くの貿易相手国が通貨安誘導によって不当に輸出競争力を得ていると主張。「米国製品を外国で売るのは非常に困難だ」と訴えた。こうした為替政策への強い不満から、今後の交渉では通貨問題も主要な議題となる可能性がある。 ベッセント長官「日本は優先されるかも」 ベッセント財務長官は米メディアのインタビューで、「日本はすぐに交渉の意思を示した。優先的に扱われるかもしれない」と発言。日本の非関税障壁の高さに懸念を示しつつ、「交渉は生産的なものになると信じている」と前向きな見通しを語った。 関税は最大24%、日本の産業界に衝撃 米国は今月5日から、全ての輸入品に対して10%の関税を発動。貿易赤字が大きい国には、さらに追加の関税を9日から上乗せする予定で、日本に対しては合計24%の関税が課される見通しだ。これにより、日本の自動車や機械、精密機器といった主要輸出産業に影響が及ぶ可能性が高い。 日本政府、赤沢経済再生担当相を交渉窓口に 日本政府も動き出している。米国との交渉の責任者として、赤沢亮正経済再生担当相を指名。赤沢氏は「財務長官が交渉を主導するというのは、通商政策と通貨政策が一体で議論されるという意味合いを持つ。極めて異例だ」と述べ、交渉の重要性を強調した。 石破首相、関税の再考を要請 石破首相はトランプ大統領との電話会談で、「日本は5年連続で米国への最大の投資国だ」と強調し、過剰な関税が日系企業の対米投資に影響を及ぼしかねないと懸念を伝えた。トランプ氏が今後この声にどう応えるのか、注視される。 - トランプ大統領がベッセント財務長官らに対日通商交渉を指示 - 大統領は関税措置の一時停止を否定 - 日本市場の閉鎖性と為替操作を改めて批判 - ベッセント長官は「日本が優先される可能性」を示唆 - 米の関税は最大24%、日本産業界に打撃も - 日本は赤沢経済再生担当相を交渉責任者に任命 - 石破首相はトランプ氏に対し関税再考を要請
石破―トランプ会談、物別れに 貿易問題で米大統領が日本を痛烈批判
7日朝に行われた石破茂首相とトランプ米大統領の電話会談は、貿易問題を巡る溝が埋まらず、実質的な成果を上げることなく終わった。会談直後、トランプ氏はSNSに投稿し、日本の貿易姿勢を強く批判。「米国を非常にひどく扱っている」とまで言い切った。 石破政権が初の米首脳とのやり取りで直面したのは、関税を巡る厳しい現実だった。 トランプ氏、日本を名指しで非難 トランプ氏は投稿で、日本が米国の車を「受け取らない」のに対し、米国は日本車を「何百万台も」受け入れていると指摘。「農業や他の分野も同じだ。すべてを変えなければならない」と述べ、強い不満をあらわにした。 投稿ではさらに、「世界中の国々が私たちと話をしている。厳しいが公平な条件を求めている」としつつ、「今朝、日本の首相と話をした。交渉のためにトップチームを送る」とも記した。しかし、それが“実りある対話”だったとは思っていない様子が見て取れる。 石破首相、説得試みるも空振り 首相官邸によると、石破首相は会談で、米国が発表した自動車などへの追加関税に懸念を示し、冷静な対応を要請した。日本企業が米国に多大な投資をしている事実や、関税が日米経済双方に悪影響を及ぼすと強調したが、トランプ氏の反応は冷たかった。 会談後、官邸関係者は「こちらの説明は尽くしたが、残念ながら首脳レベルでは合意に至らなかった」と話す。 市場には動揺、企業にも影響 会談の不調を受けて、東京市場では日経平均株価が大きく下落。輸出関連株が売られ、為替も一時円高に振れた。経済界では、「日本の言い分が全く届かなかった」との声も漏れた。 ある自動車メーカー幹部は「米国市場を柱にしている当社にとって、今回の関税は大打撃。政府には実務レベルで何としてでも交渉の糸口を見つけてほしい」と訴える。 交渉継続へ、日本は打開策模索 石破政権は今後、実務者協議での巻き返しを図る方針だが、トランプ政権の強硬姿勢を前に交渉は難航が予想される。また、ASEANや欧州との経済連携強化を進めるなど、対米依存の見直しも視野に入れる必要がある。 政権中枢の一人は「最初の首脳会談で成果を出したかったが、現実は厳しい。次の一手が問われている」と語った。 - トランプ大統領、日本の貿易政策を「ひどい」と非難。 - 自動車や農産品の不均衡を強く問題視。 - 石破首相は関税再考を求めたが、成果なし。 - 会談後に株価が下落、経済界にも動揺広がる。 - 今後の交渉に向け、日本は巻き返しと打開策を模索。 石破首相にとっては就任後初の外交試練。だが、初戦から厳しい洗礼を浴びる形となった。日米関係の修復と信頼の構築は、政権の重い課題となりそうだ。
補助金しか打つ手がないなら、政権を降りよ 与党の“経済対策ごっこ”に終止符を
政府、与党がアメリカの関税引き上げと物価高への対応として、補正予算の編成を検討しているという。エコカーへの補助金や、3月で終了した電気・ガス代補助の再開などが案として挙がっているそうだ。 しかし、「また補助金か」というのが正直な感想だ。こうした「一時しのぎ」の対応は、もう何年も繰り返されてきた。補助金を配れば国民の生活は一瞬楽になるかもしれない。でも、それで景気が良くなった試しがあるだろうか?ない。そもそも物価高も関税の影響も、そんな簡単に済む問題じゃない。 石破首相は「コロナ対策に匹敵するレベルの支援を」と語ったが、やっていることは相変わらず補助金。企業の雇用維持を支える雇用調整助成金の支出も検討されているけれど、それも結局は延命策に過ぎない。 いま必要なのは、未来を見据えた経済の立て直しだ。たとえば、国内産業の競争力をどう強化していくかとか、エネルギーコストの構造的な問題をどう解決するかとか、そういった根っこの部分にメスを入れる政策が求められている。 なのに、出てくるのは補助金、補助金、また補助金。もはや「バカのひとつ覚え」と言われても仕方がない。 こんな状態で「経済対策をやってます」と胸を張られても、実感なんて湧かないし、生活も何も変わらない。もし本当に補助金以外に打つ手がないのなら、与党は政権の座から降りるべきだ。中途半端な人気取りじゃなく、国の未来を考える本気の政策を求めたい。
石破首相に旧統一教会との接点再浮上 「世界日報」取材応じた過去を国会で認める
石破茂首相が7日の参議院決算委員会で、旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)と関係があるとされる「世界日報」から過去に取材を受けていたことを認めた。これは、共産党の山下芳生議員が「しんぶん赤旗」日曜版(4月6日付)に掲載された記事をもとに追及したことをきっかけに明らかになったもの。 石破首相は答弁で、「世界日報に私に関する記事が載ったことは間違いありません。取材も受けました」とあっさり認めたうえで、「自民党の調査には報告しており、新しい事実というわけではない」と強調。ただし、党としてこの接点を公にしていなかったこともあって、答弁には慎重さがにじんだ。 旧統一教会問題、再燃の兆し 旧統一教会をめぐっては、安倍元首相銃撃事件を契機に、自民党と教団の関係に世間の目が厳しく向けられるようになった。石破氏も例外ではなく、過去には関連団体の会合に出席した経緯や、教団とつながりのある人物からの献金も報じられている。 今回の委員会では、2015年1月に世界日報が掲載した、当時地方創生担当相だった石破氏と同紙社長(当時)との座談会記事が問題視された。山下議員は「自民党は徹底的に関係を断つと言っているのに、なぜこのような接点を隠していたのか」と厳しく問い詰めたが、石破首相は「真摯に受け止める」と述べるにとどめ、踏み込んだ説明は避けた。 党内でも接点続々 「関係断絶」の重みが問われる 実は、石破内閣の閣僚にも旧統一教会との関係が取り沙汰される人物は少なくない。報道によれば、現在の閣僚20人中、少なくとも11人に何らかの接点があることが明らかになっている。こうした状況に、野党だけでなく自民党内からも「本当に関係を断つつもりがあるのか」という声がくすぶっている。 首相は「教団との関係は一切断っている」と主張しているが、過去の言動や関係が次々と明るみに出るたびに、国民の不信感は募るばかりだ。特に、自民党がこれまで接点を公表してこなかったことが問題視されており、「報告は受けていた」というだけでは納得を得るのは難しい。 信頼回復に向け、今こそ説明責任を 今回の石破首相の答弁を受け、野党はさらに追及を強める構えだ。国会では今後もこの問題が繰り返し取り上げられることが予想される。自民党としては、調査結果の透明な開示や、接点のあった議員に対する明確な処分方針を示さなければ、党としての信頼は回復しないだろう。 一度失った信用を取り戻すには、誠実な説明と行動が必要だ。石破首相には、自らが先頭に立って透明性のある政治を示す責任がある。
公約見かけの賃上げ、実感なし 物価上昇に追いつかず実質賃金減
物価の上昇が、働く人たちの生活をじわりと圧迫している。 厚生労働省が7日に発表した2月の「毎月勤労統計調査(速報値)」によると、会社員など1人あたりの現金給与総額は28万9,562円。前年同月と比べて3.1%増え、これで38か月連続のプラスとなった。ただし、物価の上昇を加味した実質賃金は1.2%のマイナスで、2か月連続で前年割れとなっている。 生活者の実感とも一致する。最近、買い物のたびに「こんなに上がった?」と驚く声が聞かれるようになった。食料品、電気代、日用品まで、値上げが相次いでいる。2月の消費者物価指数(持ち家の帰属家賃を除く総合)は、前年同月比で4.3%の上昇。給与が増えたとしても、その実感が伴わないのはこのためだ。 給与の中でも、基本給にあたる「所定内給与」は26万1,498円で、こちらも1.6%の増加。40か月連続で伸びてはいるものの、物価の勢いには追いつけていない。 こうした状況を受け、政府もようやく動き出している。石破首相は「物価上昇の影響を最小限に抑え、暮らしを守る」と繰り返し述べ、ガソリン価格や電気料金の補助、国内産業の支援策を打ち出している。とはいえ、実際に家計が「楽になった」と感じられるまでには、まだ時間がかかりそうだ。 一方、企業側も賃上げに前向きな姿勢を見せている。今年の春闘では、大手企業を中心に平均5.4%の賃上げが実現する見通しだ。これは30年以上ぶりの高い水準。ただし、この流れが中小企業にも広がるかどうかは不透明で、すべての働き手が恩恵を受けられるわけではない。 給料の額面は増えていても、実際の暮らしは苦しい――そんな声があちこちから聞こえてくる。いま必要なのは、「数字の上では増えている」という説明ではなく、手元に残るお金が増えたと実感できる政策と経済の好循環だ。 - 2月の現金給与は28万9,562円(前年比3.1%増)で、38か月連続のプラス - 所定内給与(基本給)は26万1,498円(前年比1.6%増) - 消費者物価指数は4.3%上昇し、実質賃金は1.2%減少 - 実質賃金のマイナスは2か月連続 - 春闘では平均5.4%の賃上げが実現見通し(大手中心)
石破首相、関税問題で訪米検討 米に日本の立場直接説明へ
アメリカのトランプ政権が発動した関税措置への懸念が広がる中、石破茂総理大臣は7日、参議院の決算委員会で「必要であれば、できるだけ早くアメリカを訪問したい」と述べ、早期の訪米に意欲を示した。日本が不公正な取引をしていないこと、アメリカの雇用創出に大きく貢献していることを直接説明する考えを明らかにした。 石破首相は「今回の事態は国難とも言えるものだ」と危機感をにじませながら、「アメリカとともに世界の雇用を創り出し、平和と繁栄を目指していきたい」と語った。 深まる懸念、関税の実害 トランプ政権は、日本から輸入される自動車に最大25%の関税を課す方針を表明。これにより、日本の輸出産業、とりわけ自動車関連企業は大きな打撃を受けると見られている。国際貿易センター(ITC)の推計によれば、日本が失う輸出機会は170億ドルにのぼる可能性もあるという。 党派を超えて対応求める声 この日の委員会では、自民党の赤池誠章議員が「国際経済秩序を揺るがす重大な問題だ」と強調し、「訪米して交渉の道筋をつけるべきだ」と要請。立憲民主党の羽田次郎議員も「国益を守り、国民生活への影響を最小限に抑える迅速な交渉を」と政府に迫った。 これに対して石破首相は「日本はアメリカにとって最大の投資国であり、最も多くの雇用を生んできた国でもある」と強調。「搾取ではなく、対等なパートナーとして関係を築いてきた。感情論ではなく、論理的に、誠意を持って交渉に臨む」と述べた。 国内対策も強化 「1000か所の相談窓口」 関税の影響が国内企業、とくに中小企業に及ぶことを懸念し、政府は全国に約1000か所の相談窓口を設置した。石破首相は「“自分の業界はどうなるのか”という不安にしっかり応えたい」と語り、経済産業省の政務三役らを中心に、各地の現場にも足を運んで実情を把握するとした。 政府内・各党の動き 政府与党連絡会議でも石破首相は、今回の関税措置について「極めて遺憾であり、事実誤認の可能性がある」と指摘。トランプ政権に対し、誤解を解き、関税の撤廃または緩和を求める姿勢を改めて示した。 自民党の福田達夫幹事長代行は「株価が下がるなど市場が不安定になっている。トランプ政権の本音を見極めることが重要だ」とし、日本が雇用や製造業に貢献できる点をしっかり伝えるべきだと述べた。 一方、立憲民主党の長妻昭代表代行は「中小企業と大手企業で情報格差が生まれ、混乱が広がっている。特に資金繰り支援が急務だ」と政府の対応を促した。 公明党の斉藤鉄夫代表は「中小企業に寄り添った支援を」と強調し、「政府の覚悟が国民に伝わることが肝心」と述べた。 国民民主党の玉木雄一郎代表は「9日の関税発動前に日米首脳会談を行うべきだ。交渉の場に立つのが最優先で、今は“政治とカネ”の対立で足を引っ張っている場合ではない」と力を込めた。 今後の焦点は訪米と交渉 政府は早期の日米電話会談の調整を進めており、場合によっては首脳同士の直接会談も視野に入れている。石破首相は「早ければ早いほどいい」と述べ、アメリカ側の理解を得るために全力を挙げる構えだ。 国内外で不透明感が強まる中、石破首相の外交手腕が問われている。関税措置をめぐる動きは、今後の日本経済の行方を大きく左右する重要な局面を迎えている。
公約地方から進める男女平等 石破首相、ジェンダー指数の活用に意欲
石破茂首相は4月7日の参議院決算委員会で、全国の男女格差の実態を分野ごとに数値化した「都道府県版ジェンダー・ギャップ指数」を活用し、地域ごとの課題に応じた対策に力を入れていく考えを示した。 「数字の検証は非常に大事だ。数値に基づいて、女性の声を最大限に生かした地方創生を目指したい」と語り、エビデンスに基づく政策づくりの姿勢を明確にした。 この日の質疑で、自民党の太田房江議員は「女性が地方に暮らし、働き続けられる社会にするには何が必要か。この指数は議論の出発点になる」と述べ、同指数の積極的な活用を提案。石破首相も「自分の県の数字は把握していても、他県と比較しての位置づけまでは十分に分析されていないのが現状だ」と述べ、地域間の差異に目を向ける重要性を認めた。 また、三原じゅん子男女共同参画担当相も「地域ごとのジェンダー格差をきちんと把握し、公表していくことは非常に意義がある」と応じ、データの可視化と情報発信の必要性を強調した。 都道府県版ジェンダー・ギャップ指数とは この指数は、政治、行政、教育、経済の4分野にわたる全30項目を政府の統計データなどから抽出し、世界経済フォーラム(WEF)の基準をベースに作られたものだ。作成には上智大学の研究者らが関わっており、各地域が抱える男女格差の「見える化」を目的としている。 世界的に見た日本の立ち位置 一方、日本全体のジェンダー・ギャップに目を向けると、まだまだ課題は多い。世界経済フォーラムが昨年発表した「グローバル・ジェンダー・ギャップ指数2024」では、日本は146カ国中118位。前年からはわずかに改善したものの、先進国が集まるG7の中では依然として最下位だ。 政治分野では女性閣僚の人数が増えた影響で、若干スコアが改善されたが、それでも全体の男女格差を埋めるには程遠い状況となっている。 地域ごとの差が浮き彫りに 都道府県別のデータを見ると、その格差は一層明確になる。たとえば、政治分野でのスコアが最も高かったのは東京都(0.382)。次いで山形県(0.267)が続く。一方で、最も低かったのは山梨県(0.141)だった。こうした地域差に注目することで、どこにどんな対策が必要なのかが見えてくる。 これからの課題と展望 石破首相は、こうしたデータを元に、地方における女性の活躍を支える具体策を進める考えを示している。ただし、数字を出して終わりではなく、それをどう政策に結びつけるかが今後のカギとなる。 政治・経済の分野だけでなく、日常生活に根ざした格差解消のためのきめ細やかな支援が求められている。ジェンダー平等は一朝一夕には進まないが、データという「地図」を手に、政府がどれだけ本気で取り組むかが問われている。 - 石破首相が「都道府県版ジェンダー・ギャップ指数」の活用を通じて、地方での男女格差是正に意欲。 - 同指数は政治・行政・教育・経済の30指標を基に、地域ごとの格差を見える化したもの。 - 日本のジェンダー指数は世界146カ国中118位と依然低水準。G7では最下位。 - 地域間で格差が顕著に出ており、東京と山梨では政治分野のスコアに大きな差。
税金で外国人が外国人を支援? 石破政権の283億円事業に懸念の声も
石破政権が進める「共生社会の実現」に向けた取り組みの一環として、日本に暮らす外国人を支援する専門人材「外国人支援コーディネーター」の育成事業が動き出している。総額283億円という巨額の予算が投じられる中、すでに第一期生となる52名が研修を終え、正式に認証を受けた。 このコーディネーター制度の最大の特徴は、支援の担い手に日本人だけでなく、外国籍の人々も含まれる点にある。将来的には、「外国人が外国人を支える」社会モデルを構築することが目指されている。 法務大臣が方向性を説明 3月25日の閣議後会見で鈴木馨祐法務大臣は、「入管庁では、生活の中で困りごとを抱える外国人を適切な支援につなぐ人材として、外国人支援コーディネーターの育成を進めている」と説明。令和8年度までに少なくとも300名のコーディネーターを養成・認証することを当面の目標として掲げた。 さらに令和9年度以降は、対象を民間団体の職員にも広げ、活動の場をさらに広げていく方針だという。 制度のポイント - 外国人支援コーディネーターの役割は、外国人が日常生活で抱える問題(住居、医療、教育、労働など)について、相談に乗り、必要な機関や制度へつなぐこと。 - 支援対象者は、日本国籍を持たない人に限らず、「外国にルーツを持つ人」も含まれる。 - 研修の参加に国籍制限はなく、外国籍の人でも受講・認証が可能。 - 研修費用は、法務省が実施する「外国人受入環境整備交付金」の対象となっており、公費でまかなわれる。 すでに52名が認証 現場での活躍に期待 令和6年度に初めて実施された研修には、オンライン講座、実地での実習、集合研修が含まれており、参加者は現場で実際に外国人と接しながら学んだという。認証を受けた52名は、今後地域での支援活動に携わる予定だ。 この中にはすでに外国人コミュニティで活動している人もおり、「外国人が、同じ目線で悩みを聞いてくれる存在はとても心強い」との声も上がっている。 今後の課題と議論 一方で、支援する側に外国人が含まれることや、公費によって育成が進められている点については、「税金で外国人を支援する外国人を育てるのか」といった批判や懸念の声も一部にはある。 また、今後300人規模に拡大する中で、質の確保や地域ごとの対応力にも課題が残されている。文化的な違いや言語の壁を超えた「信頼関係の構築」が、制度の成否を左右すると見られている。 共生社会への一歩 日本に暮らす外国人は、今後も増加が見込まれている。入管庁や法務省は、外国人支援コーディネーターの活躍を通じて「誰もが安心して暮らせる社会」を目指すとしているが、それを実現するためには、行政だけでなく、地域や民間も含めた総合的な連携が欠かせない。
石破首相「つなげなければ意味がない」 北陸新幹線・新大阪延伸に改めて意欲
石破茂首相は4月7日の参院決算委員会で、北陸新幹線の敦賀(福井県)から新大阪までの延伸について、「一日も早い方途を実行したい」と語り、早期の着工と開業に強い意欲を示した。これは、自民党の太田房江議員が「大規模災害時には、東海道新幹線の代替手段になる」として、国策として早期整備を求めたことに応じた発言だ。 石破首相は「リニア中央新幹線が新大阪までつながるのは相当先の話だ。だからこそ、北陸新幹線をしっかり新大阪までつなげたい。鉄道でも道路でも、つながっていなければ意味がない」と述べ、具体的なスケジュールよりもまず「つなぐことの意義」を強調した。 ルートは「小浜・京都」で確定済み ただし異論も根強く 北陸新幹線の延伸ルートについては、小浜市や京都市を通る「小浜・京都ルート」が正式に採用されている。2023年末、石破首相は衆院代表質問でも「速達性や利便性を総合的に考慮し、このルートに決定されたと承知している」と述べており、政府としての基本方針は変わっていない。 一方で、このルートをめぐっては自民党内や専門家の間でも異論が残っている。特に京都市内のルート案に関しては、建設費の増加や工期の長期化が懸念されており、2024年には「東西案」「南北案」「桂川案」といった選択肢が公表された。いずれの案も京都駅に接続することを前提としているが、工事の難易度が高く、環境影響評価(アセスメント)も進んでいない。 再検討求める声も 一部専門家は「抜本的見直し」を主張 このルート選定に対し、再検討を求める声も根強い。京都大学名誉教授の中川大氏は、「小浜ルートが選ばれたのは京都駅に接続するという前提があったから。京都駅を通らないなら、それは新しいルートとして再評価すべきだ」として、計画の根本的な見直しを求めている。 着工にはなお壁 環境アセスや地元調整がカギ 延伸区間の着工には、環境アセスメントの完了が不可欠であるほか、地元住民との調整も避けて通れない。特に京都市周辺では調査や工事に対する反対運動も起きており、国とJR西日本、自治体の三者間での丁寧な説明と合意形成が求められている。 - 石破首相は北陸新幹線の新大阪延伸について「一日も早い方途を実行したい」と強調。 - 「鉄道はつなげなければ意味がない」として、全線開通の意義を改めて訴えた。 - 現在の計画ルートは「小浜・京都」経由だが、自民党内や一部専門家から再検討を求める声もある。 - 環境アセスメントや地域住民との調整が難航しており、実際の着工時期は見通せていない。 - 国は今後、地元との対話を深めながら、整備計画を進めていく方針。
公約「減税は今でしょ」に背を向ける石破政権 物価高騰下でも“先送り”の構え
物価高騰が止まらない中、国民の生活を直撃する現状に対し、政府の対応が後手に回っているとの批判が強まっている。7日の参院決算委員会で、石破茂首相は物価高対策としての減税について問われたが、「令和7年度予算を着実に執行することが第一」と述べ、減税の可能性については「現時点で言及すべきでない」と明言を避けた。 これに対し、立憲民主党の古賀之士議員は、「私は骨からとんこつラーメンが作れる国会議員だが、スーパーに行けば庶民の苦しさが身に染みて分かる」と皮肉交じりに訴えた。石破首相は「賃金上昇を実現することが先」と繰り返したが、生活の現場では賃上げが追いついていない現実がある。 党内からも漏れる「減税待望論」 首相の慎重姿勢とは対照的に、自民党内からは減税を求める声が相次いだ。赤池誠章議員は「家計が苦しいのは明白だ。減税を真剣に検討すべきだ」と訴えた。太田房江議員も「今こそ攻めに転じるべきだ。投資や消費を刺激し、内需中心の経済へ転換する好機」として、投資減税やエネルギー支援を含む減税パッケージの導入を提案した。 こうした前向きな提案に対し、石破首相はなおも静観の構えを崩していない。減税による即効的な支援ではなく、中長期的な賃上げや構造改革を優先する姿勢は、国民の「今困っている」という声を置き去りにしているように映る。 「タイムリーな対応」待ちきれない現場 首相は「物価高は特に所得の低い人に影響が大きい。タイムリーな対応を考えていく」と述べたが、実際にその「タイムリーさ」が感じられないという指摘は多い。すでに多くの家庭で食費や光熱費の節約が限界に達しており、政府の対応が遅れれば、さらなる生活困窮が広がることは避けられない。 しかも、政府は昨年39兆円規模の経済対策を打ち出しておきながら、その実効性についての検証や反省は乏しい。補助金やポイント還元といった「やっている感」は見せても、国民の実感としては「焼け石に水」でしかない。 先送り政治の象徴か 減税を求める国民の声に対し、石破首相が「現時点で言及すべきでない」とする発言は、まさに「先送り政治」の象徴である。賃上げが物価上昇を上回るには時間がかかりすぎるというのは明白であり、目の前の苦しみに応える姿勢が求められている。 選挙を意識した人気取りのバラマキには慎重であるべきだが、必要な支援まで「財政健全化」の名のもとに渋る姿勢は、もはや政治の怠慢とも言える。生活現場の叫びを直視せず、抽象的な政策論に終始する石破政権に、果たして庶民の暮らしを守る覚悟はあるのか——その姿勢がいま、厳しく問われている。
「消費税減税に賛成61%」国民の切実な声 物価高で支持拡大も、石破首相は慎重姿勢
6割が「消費税の減税に賛成」 物価高にあえぐ暮らしの実感が背景か 物価高が家計を直撃するなか、消費税の引き下げを求める声が高まっている。JNNが今月5日と6日に実施した世論調査で、「消費税の減税に賛成」と答えた人は全体の61%にのぼり、「反対」は33%にとどまった。 石破首相は慎重姿勢崩さず この声に対して、石破茂首相は今月1日の会見で「消費税は全世代型の社会保障を支える重要な財源だ」と述べ、引き下げには否定的な考えを示している。石破政権は、福祉や教育、介護といった分野を安定的に支えるために、消費税の維持が不可欠だと強調する。 とはいえ、調査結果を受け、政府与党内でも「現金給付や補助金では一時しのぎに過ぎない」との声がじわりと広がっている。 野党は「生活支援」へ踏み込む 一方で野党側は、より積極的な経済対策を打ち出している。立憲民主党や国民民主党などは、食料品など生活必需品に限って消費税率をゼロにする案や、消費税そのものを一時的に5%に引き下げることを提案。特に低所得層や子育て世代への支援策として注目を集めている。 国民民主の玉木雄一郎代表は、「今の物価高に対応するには、ポイント還元や補助金だけでは限界がある」として、直接的な税負担の軽減を訴えている。 JNN調査の信頼性とは この調査は、JNNが全国の18歳以上の男女2606人を対象に、無作為に番号を発生させて電話をかける「RDD方式」で実施。有効回答は1031人(回答率39.6%)で、調査員が一人ひとりに直接聞き取りを行う形式だった。 JNNは「ネット調査と異なり、より無作為性が高く、有権者の実態に近づける調査方法」としている。 求められる「生活実感」に根ざした政策 消費税の引き下げをめぐっては、単なる財源論にとどまらず、今まさに苦しむ生活現場の声をどう政策に反映させるかが問われている。政府が検討している電気・ガス代の補助や給付金などでは足りないと感じている層も多く、支持率低迷にあえぐ政権がどう舵を切るか注目される。 - JNN調査で「消費税減税に賛成」61%、「反対」33% - 石破首相は「社会保障の財源」として減税に否定的 - 野党は食料品へのゼロ税率や5%案などを提案 - RDD方式による調査で有効回答は1031人 - 政府の補助金や給付策に「不十分」との声も
石破茂は『言うだけ番長』――安倍元首相の直言が示す政治家としての資質
安倍晋三元首相が生前、石破茂氏について「彼こそ本当の『言うだけ番長』だ」と語っていたことが明らかになった。この発言は、産経新聞の阿比留瑠比政治部編集委員が1日発売の月刊「正論」5月号にて報告したものだ。 ■ 安倍元首相の石破氏への評価 2020年6月17日、安倍元首相は「ポスト安倍」をめぐる有力候補である岸田文雄氏と石破茂氏について、阿比留氏にこう述べた。 - 岸田文雄氏について 「政治には情熱が重要だ。岸田さんは最後には人を動かすところを見せなければならない」 - 石破茂氏について 「石破さんは本物ではないけれど、一瞬は人をだまして動かす能力がある。彼こそ本当の『言うだけ番長』だ」 安倍元首相は政治家に求められる要素として情熱を挙げており、石破氏に対してはその能力を認めつつも、本質的には政治家としての真の力量には欠けるとの見解を示していた。 ■ 「言うだけ番長」の由来 「言うだけ番長」という表現は、実は前原誠司衆院議員に対して使われた言葉が最初だ。2012年、当時民主党の政調会長であった前原氏が打ち出した政策が実現しなかったことを批判するため、産経新聞がこの表現を用いた。その後、この言葉は一般的に、口先だけで実行力が伴わない人物に対する批判として広まった。 この表現は、梶原一騎氏原作のアニメ「夕やけ番長」をもじったもので、政治家が言葉で人々を引きつけるものの、実際には行動が伴わないという状況を風刺している。 ■ 安倍元首相の直言 安倍元首相が「石破こそ『言うだけ番長』」と評したことは、単なる批判に留まらず、石破氏の政治スタンスを端的に示している。彼の政策や言動は一見、注目を集めることが多いが、実際にそれを実現させるための強い情熱やリーダーシップが欠けているというのが、安倍元首相の見解だった。 安倍元首相の発言は、石破氏が持つ一時的な影響力に対する評価であり、彼が首相としてどのように国家を導くかについての懸念を示している。政治家としての真の力は、言葉だけでなく行動と実行力に裏打ちされるべきだというメッセージが込められている。 「言うだけ番長」という表現は、政治家にとって致命的な欠点となりうる。安倍元首相は石破氏について、その能力を認めながらも、最終的には「人を動かす力」が欠けていることを指摘した。言葉だけでなく、実行に移す力こそが政治家に求められる真の資質であるということだろう。
選挙前の“見せかけ支援”? ガソリン補助金10円に減税派が猛反発
政府と与党が、6月からガソリン価格を抑えるための補助金制度を見直し、1リットル当たり10円の定額補助を導入する方向で検討しているという。これまでの制度では価格を185円程度に抑える目安が設けられていたが、その目安は撤廃。今後は、市場価格がいくらになろうとも、国からの補助は一律10円ということになる。 ■減税ではなく「定額補助」の理由は? 今回の制度変更には、「財源が見通しやすくなる」という官僚的なロジックがある。確かに定額なら予算は立てやすいだろう。だが、果たしてそれは国民の生活を第一に考えた判断なのだろうか。 目の前のレシートに映る数字を見ればわかる通り、庶民の生活は既に限界に近い。ガソリン価格は3月末時点で1リットル当たり184円90銭。現行の補助金がなければ188円80銭になるとされる。今の制度ではせいぜい4円ほどしか抑制できていないが、それでも「一応の歯止め」として機能はしていた。 これを今後は「10円で打ち止め」とすることで、政府は“支援してますよ”というポーズを取りたいのかもしれない。だが、もし原油価格がさらに高騰すれば、その10円補助など焼け石に水だ。結局のところ、ガソリン代は上がる一方で、負担はすべて国民にのしかかる。 ■なぜ減税をしないのか? 根本的な疑問はここにある。なぜ政府はガソリン税の減税、特に「トリガー条項の凍結解除」を本気で議論しないのか。補助金ではなく税を下げる、つまり国民が本来払わなくていいお金を減らすという形での支援が、本筋ではないのか。 この10円補助案は「家計支援を重視する」との建前だが、参院選を見据えた人気取りの色が濃い。「とりあえず支援はしていますよ」という見せかけに過ぎず、生活者の実感とは大きくかけ離れている。 ■既存の基金で“やりくり” 国民は納得するか? 政府は財源について「予備費などは使わず、既存の基金を活用する」としている。つまり新たな財政出動はしない。どこかで聞いたような“財政健全化”の言い訳がまた持ち出されている。 だが、それによって“見かけの借金”は減ったとしても、国民の家計という現実の赤字は減らない。むしろ、光熱費や食料品の値上げと相まって、生活はますます苦しくなる。 - 政府・与党は6月からガソリン価格抑制策を「1リットル10円の定額補助」に変更予定 - 現行制度の「185円程度に抑える」目安は廃止 - 原油高騰時には消費者負担が大きくなる懸念あり - 財源は新規予算ではなく既存の基金を利用 - 減税(トリガー条項凍結解除)は議論されず - 参院選対策との見方が強く、実効性に疑問 - 減税推進派からは「国民の声を無視している」と批判も 政治が見ているのは、国民ではなく、数字と選挙──そう言いたくなるような今回の政策。暮らしの実感から乖離した“お仕着せの支援”に、国民は本当に納得できるのだろうか。
石破首相、衆参同日選に明言避ける 消費税減税には慎重姿勢強調
石破茂首相は5日、読売テレビの番組に出演し、夏の参議院選挙にあわせて衆議院を解散し、衆参同日選に踏み切る可能性について問われた。しかし、「そんな先のことは分からない」と明言を避け、「新年度が始まったばかりだ。まずは成立した予算を着実に執行することが第一だ」と述べるにとどめた。 今国会で野党が内閣不信任決議案を提出し、それが可決された場合には、首相には衆院解散という選択肢も浮上する。だが、首相はこのシナリオを想定した発言は避け、当面の政権運営に集中する姿勢を強調した格好だ。 「減税ありき」には否定的 首相、食料品の消費税引き下げに慎重 物価高が続く中、一部の野党は食料品への消費税減税を訴えている。これについて石破首相は、従来通り慎重な姿勢を崩さなかった。 「消費税は社会保障の大事な財源だ。もし減税するなら、その分の代わりの財源を国民にきちんと説明しなければならない」と語り、場当たり的な減税には応じない考えを示した。 さらに、「自民党は、選挙に勝てば何でもいいとは思っていない。国民の生活と国の将来を見据えた政策を考えている」と述べ、ポピュリズムに走らない姿勢をアピールした。 野党は反発強める 与党内にも温度差 一方、立憲民主党の泉健太代表は、「国民生活がこれだけ厳しい中で、政府が減税に背を向けるのは理解できない」と批判。野党は今後も減税や現金給付など、直接的な物価高対策を求めていく構えだ。 与党内でも意見は一枚岩とは言えない。公明党の山口那津男代表は、「消費税減税は慎重に考えるべきだが、生活者の目線に立った柔軟な対応も必要だ」と述べており、与党間での調整も今後の焦点となりそうだ。 専門家「首相はタイミングを探っている」 政治ジャーナリストの中村達也氏は、「石破首相はあえて選挙の話に踏み込まなかった。今は景気や物価、外交の動向など、不確定要素が多い。解散のタイミングを慎重に見極めているのだろう」と分析する。 また、経済アナリストの高橋由美子氏は、「消費税減税は一時的な効果はあるが、財政への影響が大きい。減税だけに頼らず、補助金や価格抑制策など多面的なアプローチが必要」と指摘している。 - 石破首相は衆参同日選の可能性についての言及を避け、予算の執行に注力すると表明 - 食料品への消費税減税には否定的な立場を再確認 - 野党は反発を強め、国民の生活支援を重視する姿勢を強調 - 与党内でも温度差があり、今後の対応に注目 - 専門家は「選挙のタイミングを慎重に探っている」と分析
公約石破首相、大阪・関西万博を視察 “日本の新しい姿を世界へ”と意気込み
石破茂首相は5日、大阪市此花区・夢洲(ゆめしま)に整備中の大阪・関西万博の会場を訪れ、13日に迫った開幕を前に、運営体制の最終チェックを目的とした「テストラン」を視察した。 「ワクワク感、ドキドキ感がいっぱい詰まった会場だと思う。必ずや日本の新しい姿を世界に発信できる万博になる」。視察後、記者団の取材に応じた首相は、興奮気味に語った。 「大屋根リング」に圧倒され、先端技術にも注目 この日、石破首相がまず向かったのは、万博の象徴ともいえる巨大木造建築「大屋根リング」。全長は約2キロに及び、高さも最大で20メートルという規模で、日本の伝統建築技術と現代工法が融合した注目のスポットだ。 続いて、チェコ共和国の海外パビリオンを視察。大阪府の吉村洋文知事(日本維新の会代表)とともに、日本企業による先端技術が集まる国内パビリオンも訪れ、各所の完成状況を確認した。 懸念された遅れにも「開幕に間に合う」と強調 当初から指摘されていた工事の遅れや予算超過などを念頭に、石破首相は「いろいろ心配する声もあったが、開幕には間に合う」と力強く明言。「一度訪れた人は必ずファンになる。日本中、そして世界中にその魅力を伝えられる万博になる」と期待を込めた。 テストランには府民3万人が参加実感の声も この日のテストランには、大阪府や市が募集した府民ら約3万人が参加。午前9時の開場前から東ゲートには長い列ができ、家族連れや若者グループが次々と会場に足を運んだ。 国内外約60のパビリオンを巡った参加者からは、「木の香りがして、大屋根リングは迫力があった」「思ったよりスムーズに回れた」「入場に30分かかったのは少し残念だったけど、中はとても楽しかった」といったさまざまな声が聞かれた。 一部のパビリオンは未完成開幕に向け課題も とはいえ、現地ではすべてが順調というわけではない。特に海外パビリオンの一部では、建設作業がまだ完了しておらず、この日のテストランでは見学が制限されたエリアもあった。 万博開幕まであと1週間あまり。テストランで見えてきた課題をどれだけ迅速に解消できるかが、成功のカギを握る。主催者側は来場者の声を真摯に受け止め、快適な会場づくりに取り組んでいく構えだ。
石破首相、トランプ氏と来週電話会談へ 報復関税は慎重対応 “理詰めで説得”に意欲
石破茂首相は5日、読売テレビの番組に出演し、トランプ米大統領と来週中に電話会談を行う意向を明らかにした。米国が打ち出した相互関税措置について、日本の立場や協力の意義を「理屈でしっかり説明したい」と語った。トランプ政権の動きが世界の貿易秩序に与える影響が大きいだけに、今後の日米のやり取りが注目される。 日米関係に緊張感、背景に「相互関税」 今回の電話会談の背景には、トランプ大統領が発表した「相互関税」構想がある。これは、米国が貿易相手国に課せられている関税や非関税障壁の水準に応じて、輸入品に上乗せの関税を課すというもので、日本に対しては24%もの追加関税が示されている。 とりわけ自動車産業への影響が大きい。日本の対米自動車輸出は年間約4兆円にのぼり、この分野に追加関税がかかれば、日本経済全体にも波及する恐れがある。業界関係者からは早くも懸念の声が上がっている。 石破首相「理屈で伝える」、報復関税には否定的 番組内で石破首相は、「日本の努力がアメリカにどう貢献しているかを、理詰めで話さなければならない」と述べ、感情的なやり取りではなく、冷静な論理で説得する考えを強調した。また、報復関税を検討するかという問いに対しては、「あらゆる選択肢はあるが、売り言葉に買い言葉のような対応はしない」と慎重な姿勢を見せた。 さらに、「トランプ氏の心を動かすには、小出しでは駄目。包括的なパッケージとして提案する必要がある」と語り、単なる対抗措置ではなく、戦略的な外交対応の必要性をにじませた。 経産省も対応に奔走、国際社会の反応も厳しさ増す 経済産業省も動きを強めており、武藤容治経産相は「極めて遺憾」と述べつつ、日本製品の関税適用除外を米側に働きかけてきた。ただし、これまでの交渉は奏功せず、日本政府は次の一手を模索している。 一方で、トランプ政権の動きには、欧州連合(EU)や中国などからも厳しい批判が出ており、各国が報復関税を検討し始めている。世界的な貿易摩擦の火種が広がりつつある。 日米関係の行方、注目集まる 石破首相が目指す電話会談は、まさに日米関係の今後を占う重要な分岐点となる。日本としては、一方的な措置への懸念を率直に伝えつつ、冷静な対話を通じて協調の道を探る必要がある。 また、国内では影響を受ける産業への支援や、多国間の枠組みを通じた貿易ルールの整備も急務となってくる。保護主義的な動きが強まる中、日本がどう立ち回るかが問われている。 - 石破首相は、トランプ米大統領と来週中に電話会談を行う意向を示した。 - 相互関税措置に対して、日本は理論的に自国の立場を説明する姿勢。 - 報復関税には否定的で、「小出しでなくパッケージで対応」と語る。 - 自動車業界を中心に日本経済への打撃も懸念されている。
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石破茂
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