2025-08-08 コメント投稿する ▼
石破首相、終戦の日の靖国参拝を見送り 私費で玉串料奉納し外交配慮
石破首相、終戦の日の靖国参拝を見送り 自民党総裁として私費で玉串料奉納
石破茂首相は、15日の終戦の日に合わせた靖国神社(東京・九段北)への参拝を見送る方針を固めた。代わりに、自民党総裁として私費で玉串料を奉納する。複数の関係者が8日、明らかにした。
林芳正官房長官は同日の会見で、「首相が適切に判断する。私も同様だ」と述べ、自身の参拝や玉串料奉納についても同じ対応を取る考えを示した。政府内では、閣僚の対応も割れており、靖国参拝の是非を巡る議論は今年も注目されている。
閣僚の対応は分かれる
靖国参拝について「適切に判断する」と回答したのは、鈴木馨祐法相、福岡資麿厚生労働相、浅尾慶一郎環境相、中谷元防衛相、伊藤忠彦復興相、坂井学国家公安委員長の6人。一方、村上誠一郎総務相、岩屋毅外相、阿部俊子文部科学相、中野洋昌国土交通相、平将明デジタル相、三原じゅん子こども政策担当相、伊東良孝沖縄北方担当相は「参拝の予定はない」と明言した。武藤容治経済産業相は、公務のため参拝できないと回答している。
このように閣僚間で対応が分かれる背景には、靖国神社参拝が国内外で賛否が分かれる歴史的・外交的課題であることがある。国内では英霊の慰霊を重視する意見が根強い一方、中国や韓国など近隣諸国からは強い反発が予想され、外交上の影響を懸念する声も多い。
「首相が参拝しないのは残念だ」
「外交配慮ばかりで国内世論を軽視している」
「玉串料だけでは気持ちは伝わらない」
「政治家の靖国参拝は筋を通すべきだ」
「外交問題化するくらいなら見送りでいい」
私費奉納という判断
石破首相は今回、閣僚や首相としてではなく、自民党総裁という立場から私費で玉串料を奉納する。この判断は、英霊への敬意を示しつつも、外交的摩擦を回避する狙いがあるとみられる。私費奉納は、過去の政権でも用いられてきた折衷的な手段で、参拝見送り時の対応として定着している。
終戦の日と靖国参拝の重み
終戦の日の靖国参拝は、歴代首相や閣僚が取る行動として長く注目を集めてきた。参拝の有無は、国内政治だけでなく国際関係にも影響を与え、政治家の歴史認識や外交方針の象徴とも受け止められる。
石破政権として初めて迎える終戦の日、首相の判断は今後の内政・外交におけるバランス感覚を測る試金石となる。与党内でも「来年以降はどうするのか」という声が上がっており、今後も首相の対応は注視されるだろう。