2025-04-17 コメント投稿する ▼
石破首相、日米交渉の難航に本音 参院選へ若手議員と腹を割って語る
石破首相、「日米問題で苦労」 本音ポロリの会食 参院選も話題に
石破茂首相は17日夜、東京都内のホテルで自民党の岸田文雄前首相や中谷元氏らと会食した。参加したのは、全国の衆院1区を選挙区に持つ自民党の若手・中堅議員ら約20人。石破首相の地元・鳥取1区を含む“一区の会”として定期的に集まっているメンバーだ。
この日の会食では、夏の参院選や地域経済のテコ入れに向けた話題が中心となったが、首相はふとした拍子に、現在進行中の日米通商交渉に話題を向けたという。
「日米の問題もあって、苦労してますよ」――。出席者の一人によれば、首相はグラスを手にしながら、トランプ前大統領が復権を狙う米国政界の動きや、日本に突きつけられている高関税措置への対応について、率直な心境を漏らしたという。
焦点は「トランプ関税」交渉
現在、日本政府は、米国が2018年に導入した「トランプ関税」の見直しを求めてバイデン政権と交渉を重ねている。だが、年内に米大統領選を控える米国側にとって、通商問題は国内産業支援と直結するナーバスなテーマ。日本としても強い姿勢は取りにくい状況が続く。
政府関係者によれば、3月末に訪米した赤沢亮正・経済再生担当相は現地で複数の政権幹部と会談し、日米の経済関係における不均衡の是正を要請したが、大きな進展は得られなかったという。
参院選へ向け自民も動き活発化
会食では、今夏に控える参院選の戦略についても意見交換が交わされた。石破首相は「一区のネットワークが全国に広がることで、党の基盤をより盤石にできる」と強調。特に地方経済の支援策や災害対策の充実など、国民生活に直結する政策への理解と発信を呼びかけた。
「現場に根ざした声を国政に届けるのが、私たちの役割」と首相は語り、次期選挙では一人ひとりが“顔の見える候補”として信頼を勝ち取る重要性を説いたという。
“本音の石破”が顔をのぞかせた夜
石破首相といえば、冷静沈着なイメージが強いが、この日は珍しく“素顔”が垣間見えるひとときだった。外交、経済、選挙…と難題が山積する中で、重圧を抱えつつも部下とざっくばらんに語り合う姿に、出席者からは「リーダーとしての人間味を感じた」との声も漏れた。
国際交渉の難しさと、国内政局のかじ取り。石破政権にとって、この春は試練と正念場の入り混じる季節となりそうだ。