2025-03-13 コメント: 3件 ▼
「クリーンな政治」はどこへ? 石破首相、新人議員に10万円の商品券配布で物議
商品券配布の経緯
石破首相は今月3日、総理大臣公邸で自民党の当選1回の衆議院議員15人と会食を行った。その際、事前に各議員の事務所に1人10万円分の商品券を届けていたという。政府関係者によると、商品券はすべて返却されたとのこと。
石破首相は13日夜、記者団の取材に対し、「これは私自身のポケットマネーで用意したものであり、政治活動に関する寄付ではない。私の選挙区の有権者に配ったわけでもないので、公職選挙法にも抵触しない」と強調した。
与党内の反応
自民党内では、「法的には問題ない」とする声がある一方、「政治とカネの問題が取り沙汰される中で、タイミングが悪すぎる」との懸念も広がっている。党幹部の1人は「企業・団体献金の規制強化が議論されている最中に、こうした行動をとるのは適切ではない」と語った。
公明党の幹部は「耳を疑った。われわれの感覚とはかけ離れている。政権への影響は甚大だ」と述べ、石破首相の対応を厳しく批判した。
野党の反応
野党各党は一斉に反発し、石破首相の説明責任を追及する方針だ。
■立憲民主党・野田佳彦代表
「政治改革を進めるべき時に、こんな脇の甘いことをしているのは信じられない。これは政治資金規正法の問題以前の話であり、国会で徹底追及する」
■日本維新の会・岩谷幹事長
「裏金問題でクリーンなイメージを掲げていた石破総理自身が、こうした行為を行ったことは、自民党のガバナンスの欠如を示している。事実関係の徹底調査と透明性のある説明を求める」
■国民民主党・幹部
「誰の発案なのか不明だが、政治的に完全にアウトだ。新年度予算案の成立にも影響を与えるだろう」
■共産党・小池書記局長
「総理大臣としての資格に関わる重大な問題だ。違法性の有無だけでなく、国民の政治不信を招く行為だ」
■れいわ新選組・山本太郎代表
「自民党の新人議員にだけ10万円の商品券を配るのではなく、物価高で苦しむ国民全員に10万円を給付すべきだ」
石破首相、重ねて陳謝
14日朝、石破首相は官邸で記者団の質問に答え、「違法性はないと考えているが、多くの方々にご迷惑、ご心配をかけたことは申し訳ない」と改めて謝罪した。しかし、野党側は納得しておらず、14日に予定されている参議院予算委員会の集中審議でも厳しく追及する方針だ。