2025-02-17 コメント投稿する ▼
石破首相、高額療養費制度見直しを修正 長期治療患者の負担額据え置き
石破首相、高額療養費制度の見直し「凍結」否定
2025年2月17日、衆院予算委員会において、石破茂首相は政府の高額療養費制度に関する見直し方針を修正したことを報告した。具体的には、長期治療を受けている患者の自己負担額を据え置くことを決定した。この変更は、特にがん患者などからの意見を受けて行われたものだ。
石破首相は、「治療が長期にわたり、先が見えない中で経済的な不安を抱えている方々にとって、自己負担額が変わらないということは安心材料になる」と語り、この決定が患者にとって重要な影響を与えることを強調した。
立憲民主党からの「凍結」要求
一方で、立憲民主党はこの見直しを凍結するよう求めている。これに対し、石破首相は「仮にすべてを凍結した場合、後期高齢者で年額平均1000円、現役世代では3000円から4200円の保険料負担増になる」と指摘し、負担増に対する不安が広がっていることを理解していると説明した。
首相は、負担の増加について「保険料負担が増すことに対する切実な声が届いており、この問題の解決も急務だ」と述べ、負担増を抑えるための方策が必要であることを強調した。
今後の方向性と政府の考え
それでも石破首相は、「高額療養費制度の見直し自体は実施させていただき、次の時代に持続可能なセーフティネットを作りたい」と述べ、患者と被保険者の両方の声を慎重に考慮しながら制度を改善していく方針を示した。
高額療養費制度は、医療費の自己負担額に上限を設け、患者の経済的な負担を軽減する重要な仕組みだ。しかし、医療費の増加や高齢化が進む中で、保険料の負担増が避けられなくなっており、今後の見直しが重要なテーマとなっている。
患者団体との対話と今後の課題
がん患者団体からは引き続き凍結を求める声が上がっており、石破首相は今後、福岡厚生労働大臣に患者団体の意見を集めるよう指示した。この対応が、患者と政府との間の信頼を築く鍵となるだろう。
今後も、高額療養費制度をどう改善し、持続可能なものにするかが、大きな課題となる。患者や現役世代の不安を解消するための対応が求められており、議論は続いていくと見られる。