2025-02-11 コメント投稿する ▼
中国、尖閣諸島周辺のEEZ内に設置したブイを撤去 未撤去のブイも依然存在
中国、撤去したブイと未撤去のブイ
中国政府は、沖縄県尖閣諸島周辺の日本のEEZ内に設置した一部のブイを撤去したことを発表した。中国外務省の郭嘉昆報道官は、11日の記者会見で、撤去されたブイは「すでに任務を完了した」と説明した。しかし、撤去されていないブイも依然として存在し、今後の動向が注目されている。
撤去されたブイの背景
昨年12月に日本の岩屋外務大臣が中国を訪問した際、王毅外相に対して日本のEEZ内に設置された複数のブイの即時撤去を求めたことがきっかけとなり、今回の撤去が行われた。中国側は、これらのブイは気象観測用であり、中国の国内法および国際法に基づいて設置されたと正当性を主張している。撤去は「科学的観測の必要性に基づいて中国の関係機関が自主的に調整を行った結果」と強調されており、撤去はあくまでも自主的な判断に基づくものであると説明されている。
未撤去のブイ
現在も撤去されていないブイについては、引き続き注目されている。中国が設置したブイの多くは、尖閣諸島周辺の海域における管轄権の既成事実化を目指したものであると推測されており、これらのブイが撤去されるかどうかは、日中間の外交交渉に影響を与える可能性がある。
今後の見通し
日本政府は、引き続き撤去されていないブイの早急な撤去を求める方針である。ブイの設置に関しては国際法上の明確な規定がなく、法的なグレーゾーンが存在するため、今後も両国の外交努力が必要とされる。中国との関係改善の兆しは見られるものの、ブイの撤去問題を巡る対立は今後も続く可能性がある。