2025-06-02 コメント投稿する ▼
小泉進次郎農相がコメ高騰問題で「見立て誤り」認める 備蓄米放出だけでは限界か
小泉農相「見立て誤ったのは事実」 コメ価格急騰で政府対応見直しへ
全国的にコメの価格が高騰し、消費者の不安と農家の困惑が広がる中、小泉進次郎農林水産大臣は2日の参院予算委員会で「新米が出れば落ち着くとの見立ては外れた」と述べ、農水省の対応に誤算があったことを認めた。消費現場ではいまも混乱が続いており、政府は週内にも関係閣僚会議を立ち上げ、抜本的な対策に乗り出す方針だ。
新米出回っても収まらず 小泉氏が危機認識
コメ価格の異常な高騰が止まらない。背景には昨年の猛暑による収量減少があり、例年よりも早い段階で需要と供給のバランスが崩れていた。小泉農相はこの点について、「新米の出荷で需給は落ち着くと想定していたが、大丈夫ではなかった」と、これまでの方針が現場の実情に即していなかったことを振り返った。
農家の経営も不安定なままで、備蓄米の放出では限界が見えてきている。小泉氏は「価格の変動があっても継続的に農業が続けられる仕組みが必要だ」と述べ、農家支援と市場安定の両立を図る必要性を強調した。
農水省の危機管理に問われる責任
農水省は2024年の段階で高温被害による収量減の兆候を掴んでいたが、その影響を十分に反映した需給見通しを立てられなかった。小泉氏は「省としても責任は感じている」と語り、危機対応の甘さを認めた。
これまで政府は、備蓄米の市場放出によって対応してきたが、実際には市場価格の抑制に十分な効果を発揮していない。今後の対応として、価格が乱高下しないためのセーフティーネット制度の拡充が焦点となる。
ネットでは批判と提案が交錯
SNSでも今回の農水省の対応には厳しい意見が飛び交っている。
「新米が出回れば大丈夫って、誰のどのデータを見て言ってたのか説明してほしい」
「備蓄米出したって店頭には並ばないし、何時間も並ばせるのは異常」
「素直に間違いを認めた小泉さんの姿勢は評価するけど、もっと早く手を打ってほしかった」
「農家支援と消費者価格の安定、どっちも考えて政策打てる人材が必要」
「セーフティーネットがなかったら、農家はリスク背負いすぎてやってられない」
価格高騰で不安を感じる消費者と、収入が不安定な農家の間で、現行の政策が限界に来ていることは明白だ。
今後の政策に問われる「現場感覚」
小泉農相が自らの「見立て違い」を認めたことは異例だが、これは単なる謝罪ではなく、政策修正への第一歩と捉えるべきだ。農業政策には長期的視点と現場の声を反映させた柔軟性が求められる。
小泉氏が言及した「セーフティーネットの議論」は、農家が再生産可能な価格帯で営農を続けられる仕組みの再構築を意味しており、今後の制度設計が注目される。関係閣僚会議では、単なる供給量の調整だけでなく、消費者・生産者の双方が納得できる持続可能な農業のあり方が議論される見込みだ。
政府内では、補助金だけでなく、新たな価格安定制度や備蓄制度の再構築なども俎上に上っており、小泉農相のリーダーシップが問われる局面となっている。