2026-03-09 コメント投稿する ▼
ミサイル攻撃への備えどうする「小さな行動が命守る」道下徳成・政策研究大学院大学教授
こうした事態に備えるため、避難場所としての地下シェルターの必要性が指摘されます。 しかし、都市部に多数の地下シェルターを新たに建設するには、莫大な費用がかかることが現実的な課題となっています。 既存の公共施設や民間施設をシェルターとして指定する取り組みを進めることが、現実的かつ効果的な第一歩となります。
迫りくるミサイルの脅威
日本は、海を隔てて飛来する弾道ミサイルという、深刻な安全保障上の脅威に直面しています。これらのミサイルは極めて高速で、落下地点の予測が困難な特性を持っています。
攻撃を受けた場合、多くの人々が生活する都市部が標的となる可能性が高いと考えられています。人口が密集し、社会経済活動の中枢である都市部が攻撃されれば、甚大な被害が生じる恐れがあります。
地下シェルター建設の課題
こうした事態に備えるため、避難場所としての地下シェルターの必要性が指摘されます。しかし、都市部に多数の地下シェルターを新たに建設するには、莫大な費用がかかることが現実的な課題となっています。
また、ミサイルがどこに落下するかを事前に正確に予測することは、技術的に極めて困難です。そのため、ピンポイントで避難場所を指定し、そこに誘導することにも限界があります。
身近な場所を避難施設に
このような背景から、政策研究大学院大学の道下徳成教授は、新たにシェルターを建設するのではなく、既存の施設を有効活用すべきだと提言しています。
具体的には、地下鉄の駅舎や地下駐車場、あるいは十分な耐震性を持つ頑丈な建造物の地下部分などを、緊急避難施設として指定することが考えられます。こうした身近な場所を活用することで、費用を大幅に抑えつつ、迅速な避難体制を構築することが可能になります。
既存の公共施設や民間施設をシェルターとして指定する取り組みを進めることが、現実的かつ効果的な第一歩となります。
防衛力強化との両輪
既存施設の活用を進めると同時に、国家としての防衛力の抜本的な強化も進めることが重要です。道下教授は、ミサイル防衛システム(MD)の能力向上と、敵の基地などをたたくことができる反撃能力の保有を、コスト面でも効果的な施策として挙げています。
これらの防衛能力を強化することは、相手からの攻撃を未然に防ぐ抑止力につながります。また、万が一攻撃された場合でも、被害を最小限に抑えるための備えとなります。
ミサイル防衛システムの充実と反撃能力の強化は、国民の安全を守る上で不可欠な要素であり、費用対効果の観点からも検討が進められています。
「小さな行動」が命を守る
道下教授は、これらの国や自治体レベルでの対策に加え、私たち一人ひとりが日頃から行う「小さな行動」が、いざという時に命を守る鍵となると強調します。
例えば、自宅や職場で、非常時の持ち出し品を確認しておくことや、家族との連絡方法を決めておくことなどが挙げられます。また、自治体から発令される避難情報などを、日頃から確認する習慣をつけることも大切です。
ミサイル攻撃という現実にどう向き合うか。専門家は、既存施設の活用と防衛力強化、そして私たち自身の備えという、多層的なアプローチの重要性を訴えています。