2025-07-17 コメント投稿する ▼
無所属・選挙費用8458円で都議当選 佐藤沙織里氏が示した「金をかけない政治」のリアル
選挙費用わずか8458円 “無所属都議”が示した新しい政治のかたち
東京都千代田区で行われた都議選において、無所属で立候補し、既存政党候補を破って当選した佐藤沙織里氏が、注目を集めている。その理由は、選挙にかかった費用がたったの「8458円」だったという驚きの事実だ。政治における金の問題が常に問われる中、この数字は日本の選挙のあり方に一石を投じている。
「広告の時代は終わった」徒手空拳の戦い
「事務所もなく、後援会もなし。電話もかけず、ハガキも送らない。なかったのはお金だけじゃない。手段も装備も何もかも」。佐藤氏はこう語り、かかった費用の内訳はコピー代17円、スピーカー用の電池代7489円、レインコート代952円。選挙に必要不可欠とされてきた資金や組織力を一切用いず、まさに「徒手空拳」で挑んだ選挙だった。
佐藤氏は、選挙カーやポスター、選挙事務所といった従来の「広告型選挙」がもはや有効ではなくなりつつあると見ている。特に都心部の有権者は日中働いており、選挙カーからの訴えが届かない。「声を枯らして叫ぶより、地に足つけた発信の方が伝わる時代なんです」。
「選挙カーより自分の言葉で話す方が信頼できる」
「電話もハガキも来ないけど、逆に応援したくなった」
「金かけない選挙ってほんとにできるんだ…すごい」
「これが令和の選挙スタイルか」
「政治=カネの時代は終わらせよう」
4度目の挑戦でたどり着いた“選挙最小化”
なぜ、ここまで費用を抑えることができたのか。背景には佐藤氏の地道な試行錯誤がある。今回の都議選は彼女にとって4回目の選挙。過去には千代田区長選にも挑戦しており、そのたびに「何が本当に必要か」「何が不要か」を見極めてきたという。
のぼり旗やジャンパー、印刷物なども、無理に用意しない。人手が足りなければ無理をしない。結果的に、選挙コストは削ぎ落とされ、今回の「8458円」という数字にたどり着いた。
なお、法定供託金の60万円は当然必要だが、得票により没収は免れ、手元に戻ってくる仕組みだ。また、選挙ビラやポスターの費用も公費負担の対象となる。
佐藤氏は、すでに「選挙運動費用収支報告書」を千代田区選挙管理委員会を通じて提出済みであり、形式的にも透明性を保っている。
「やちよの会」に込めた思いと誓い
当選後、佐藤氏は1人会派「やちよの会」を結成。これは、「君が代」に出てくる「千代に八千代に」というフレーズと、千代田区の「千代」にかけたものだという。
「都民、そして全国の皆さんが、末永く健やかに暮らせるように――。そんな願いを込めて、やちよの会と名付けました。ひらがなにしたのは、かわいらしく親しみやすくしたかったからです」
彼女のスタイルは、無理をせず、飾らず、背伸びせず、だれにでもできる選挙を体現している。カネをかけた派手なパフォーマンスではなく、コツコツと信頼を積み重ねる。その姿勢は、政治への無関心や不信感が広がる中で、静かな共感を呼んでいる。
“無所属・ミニマム選挙”が突きつける問い
選挙に出るには資金が必要、後援会や団体票がなければ無理、という“常識”がいま揺らいでいる。佐藤氏の当選は、選挙における資金や組織依存の限界を浮き彫りにした。
一方で、これは同時に、国政や他の自治体においても同様の変革が可能であることを示唆している。大企業や業界団体、労組といった既得権益に頼らず、真に有権者と向き合う政治が、地方から芽を出し始めているのだ。
今後、佐藤氏がどのように政策を実現していくのか注目が集まるが、少なくとも、既存政党の選挙手法に一石を投じたことは間違いない。
「金じゃなく、思いで政治を動かすってこういうこと」
「団体票も既得権も要らない時代が来た」
「こんな人がもっと増えてほしい」
「この人はちゃんと都民の目を見てる気がする」
「やちよの会、応援したい」