2025-09-02 コメント投稿する ▼
自民党宮崎県連会長に古川禎久氏 無投票選出で混乱回避も課題山積
自民党宮崎県連 新会長に古川禎久氏
自民党宮崎県連は2日、県連会長選の立候補受付を締め切り、古川禎久衆院議員(60)(宮崎3区)が無投票で新会長に選出された。古川氏は同日付で就任し、5月に辞任した江藤拓前会長の残任期間となる来年5月の定期大会まで職務を担うことになる。当初は中野一則県議(77)(えびの市選挙区)も立候補を届け出ていたが、最終的に撤回し、選挙戦は回避された。
古川氏は串間市出身で当選8回。これまで法務大臣や財務副大臣を歴任し、江藤氏辞任後は県連会長代行を務めてきた。今回の就任にあたり「党本部も県連も信頼が揺らぐ状況の中で、国民政党の原点に立ち返ることが重要だ。皆様の声を丁寧に聞き、政策に反映していきたい」と抱負を述べた。
「無投票は仕方ないが、選挙で議論を深める機会は失われた」
「古川さんは実績があるので安心感はある」
「地方組織が落ち着かないのは国政への不信にもつながる」
「党本部の混乱の影響を宮崎まで持ち込んでほしくない」
「政策討論会の開催は期待したい」
江藤前会長の辞任と県連の混乱
今回の会長選は、5月に行われた江藤拓衆院議員(宮崎2区)の辞任に端を発する。江藤氏は農相時代、コメを巡る発言が問題視され辞任。その後、県連会長の職も退いた。党の看板議員の辞任は県連に大きな打撃となり、信頼回復が急務となっていた。
こうした中で古川氏が会長代行を務め、一定の安定をもたらしていたが、県連会長選に誰が出馬するかは注目を集めていた。当初は中野一則県議が立候補を届け出たものの、「党本部の混乱が地方組織に波及することは望ましくない」として立候補を取り下げた。結果的に古川氏の一本化が決まり、組織としての対立は回避された。
古川禎久氏の経歴と方針
古川氏は国会議員として長年活動してきたベテランで、法務大臣として司法制度の課題に取り組み、財務副大臣として財政運営に関与した実績を持つ。県連会長としては「政策討論会の開催」など、地域の声を反映する仕組みづくりを打ち出している。
ただし、党本部が「泥舟政権」と批判されるほど混乱している現状において、地方組織の安定運営は容易ではない。党員の士気を高めつつ、県民の信頼を得る活動を展開できるかが試金石となる。特に物価高や増税への不満が高まる中、減税を含む経済政策への姿勢が問われる可能性もある。
宮崎県連の課題と展望
宮崎県連が直面する最大の課題は、国政レベルの混乱が地方に波及しないようにすることだ。中野氏が出馬を取り下げた背景にも、地方組織への悪影響を避けたいという思いがある。県連としては古川氏の下で結束を固め、国政と地域をつなぐ役割を果たせるかが重要になる。
国民の視線は、単なる組織人事ではなく、具体的な政策の実行力に向けられている。農業政策、地域経済の振興、減税による生活支援など、県民にとって身近な課題に応える姿勢が問われる。古川氏の手腕が、県連の信頼回復の鍵を握っている。
自民党宮崎県連会長に古川禎久氏就任と混乱回避の舞台裏
無投票での選出となった今回の会長交代劇は、党内対立を避けるための「安全策」とも言える。だが、組織の信頼を取り戻すには実績が必要であり、古川氏が県民の声をどう政策に反映させるかが注目される。党本部の混乱を乗り越え、地方から信頼を積み上げられるかが今後の焦点となる。