2025-05-24 コメント: 1件 ▼
「コメ発言」で江藤拓氏が県連会長辞任 自民党内に広がる波紋と参院選への影響
江藤拓氏、県連会長を辞任 コメ発言の波紋が拡大
自民党の江藤拓衆議院議員(宮崎2区)が、農業政策にかかわる発言をめぐる批判の責任をとり、党宮崎県連の会長職を辞任した。5月24日に開かれた県連大会で辞意が正式に了承され、後任は当面置かず、古川禎久・元法務大臣が会長代行として暫定的に引き継ぐこととなった。
江藤氏は会合の席上、「国民の感情を顧みず、特に農家の皆さんに対して配慮を欠いた」と述べ、深く頭を下げた。夏の参院選を控える中、「党にとっても逆風となる事態を招いた」と責任を認め、発言の重みを痛感している様子だった。
発端は“米を買ったことがない”発言
問題の発言は、今月中旬に行われた党の集会で「コメを買うことはない。支援者から大量にもらう」と語ったことから始まった。これが全国的な物価高や農家の苦境を理解していないとの批判を呼び、瞬く間に火がついた。特に、物価上昇により生活に直結する米の価格にも不安が広がる中での発言とあって、消費者の反発は強かった。
当初は「地元の方言的な表現だった」として釈明していたが、野党や一部メディアからは「事実を軽んじる説明だ」と厳しく追及され、後日「軽率だった」と正式に発言を撤回した。
地元宮崎や支援者からも厳しい声
江藤氏の選挙区である宮崎県内でも、農業関係者をはじめ多くの有権者から落胆の声が上がっている。「冗談で済まされる話ではない」「農家の努力を踏みにじる発言だ」といった批判に加え、「政治家としての信頼を回復するには相当な時間がかかる」との見方もある。
これまで地元農政に尽力してきたと評価されていた江藤氏だが、今回の発言でそのイメージに傷がついたことは否めない。
会長代行の古川氏は立て直しに意欲
県連の後任会長は当面決まらず、代行として古川禎久・前法務大臣が指名された。古川氏は「緊急登板となったが、県連を安定させ、参院選を乗り切る体制をつくる」と語り、組織の立て直しに全力を注ぐ姿勢を見せている。
参院選を前にした時期だけに、今回の辞任が選挙戦に与える影響は小さくない。自民党宮崎県連としては信頼回復に向け、迅速な対応が求められる局面だ。
SNS上の反応
「この人、庶民の暮らしを完全にわかってないよね」
「農家の票を失うどころか、全国の米離れが進むんじゃ…」
「『もらったコメが売るほどある』って、どこの貴族だよ」
「コメをもらえる立場の人が、価格高騰の対策に口出ししてたのかと思うとガッカリ」
「冗談にしても笑えない。農家は命かけて作ってるんだぞ」
政治家の言葉の重さ、改めて問われる
今回の一件は、政治家の一言がいかに大きな波紋を呼ぶかを改めて示した。特に食料品や生活費の高騰が国民の懸念事項となっている今、発言内容には慎重さが強く求められている。
政治家としての信頼は一朝一夕で築けるものではなく、地道な姿勢と行動で示す必要がある。江藤氏の辞任が象徴するのは、政治家の「言葉」と「態度」の重さであり、それをどう受け止め、次にどう動くかが今後の鍵となる。